小池都知事:それでは今日の会見を始めさせていただきます。まず新型コロナウイルスについての最新、最新じゃないですね、昨日の数値がベースになっていますけれども、モニタリング指標についてお知らせでございます。まずあの、昨日の時点の状況を改めて、ご紹介しておきたいと思いますが、新規陽性者数が18.3人、新規感染者の中で接触歴などがわからない人が46.9%。週単位の陽性者の増加比、こちらが2.03、超えております。えー、重症の患者数は27人にまでになりましたが、まだ少し。できるだけ早くご回復されますことをお祈りいたしております。それから入院患者数が300を切りまして、290人。そして、PCR検査の陽性率が2.0%。受診相談窓口におけます相談件数で1028。
それから新規の陽性者数でありますけれども、このところ増加傾向を示しているのはご存知の通りで、まだ警戒すべき数値の状況と、いうことであります。また、週単位の陽性者の増加比でありますけども、先ほどご紹介しましたように、2前後の水準での推移と。で、陽性者の状況については、ま、若い世代が増加傾向であるということ、あの、このところ毎日のようにお伝えをしているわけでございますが、中でも、いわゆる夜の街関連。一定数確認されているということが、このところの、顕著というか、ま、あの、明確な、傾向と言えるかと思います。
で、ステップ2に移行したのが6月1日でございましたけれども、その直後、6月2日から、東京アラート発動中ということでございまして、レインボーブリッジと都庁が赤くライトアップされているという状況が続いたり。あのま、これは都民の皆さんに新しい日常まず徹底してくださいと、それから事業者の皆さんには、ガイドラインなどを踏まえて、感染拡大防止対策、これも徹底して頂きたいと、いう、そのような、強い思いを込めているものでありまして、え、感染拡大防止、そして、経済社会活動との両立、この2つをはかっていくために、都民の皆さん、事業者の皆さん、ご協力をお願い、というお話をしております。
そして、あの、夜の繁華街のことを、何度も申し上げておりますけれども、感染拡大防止の取り組みについてお伝えをしておきます。多くの新規感染者との関連が判明しているこの夜の繁華街、夜の街でありますけれども、都民の皆さんに対して、街頭での注意喚起、それから周辺区域での呼びかけをいたします。これは地元自治体と連携をして、実施をするものであります。今日金曜日ですね、5日19時から、新宿区の歌舞伎町周辺で実施をいたします。今後はですね、東京アラート発動期間中の木曜日、金曜日。週末はみんな、歌舞伎町に限らずだとは思いますけれども、繁華街に行きたくなるような、そういう曜日でありますけれども、それらの場所において、呼びかけなどを行う予定を致しております。今日はまず歌舞伎町ということであります。
で、続いて、あの、多数の利用者が訪れる都立施設をですね、このステップ2に入りましてから、再開をしたわけでありますけれども、特にそういう施設を訪れる方に安全、安心にご利用いただくことから、東京はこの新型コロナ見守りサービスの運用、これを来週の6月12日から開始をするので、そのお知らせをしておきます。このサービスですけれども、都立施設におきまして、新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生した時にはですね、施設の訪問履歴に基づきまして、利用者に迅速かつ正しい感染情報を通知するという仕組みになっております。これにはですね、メールかまたはLINEのいずれかでその情報を受け取るということができて、そこは、利用者の方がどちらか選ぶということです。利用にあたっての登録ですけれども、都立施設の入館時にですね、施設入口に掲示してあるQRコードをスマートフォンのカメラで読み取るという、ま、今各地でやってる方式でもあります。で、ただ、新たな専用アプリのダウンロードをする必要はありません。そのまま利用ができると、いうそういうシステムになっております。
それから、再開した都の文化施設やスポーツ施設、庭園、動物園、図書館など、これ、あの、ま、都の施設でありますが、これらからまず運用を開始をいたします。その後、施設の再開状況にあわせまして、順次拡大ということになります。このサービスを活用していただいてですね、市中感染リスクを低減すること、低く抑えるということ、それから早期の相談につなげていくと、いうことを目的にしておりまして、新しい日常を定着すると同時に、第2波へのですね、備えを強化していくというものであります。是非ご利用いただけるように、来週12日からスタートさせます。
本年4月の東京都におけます待機児童数の速報値をお伝えいたします。今年4月1日現在の都内の待機児童数でありますけれども、約2300人となる見込みとなりました。これは、去年に比べますと全体で約1300人の減少になっております。平成29年4月、年度の予算としてしっかり取り組んだわけですが、平成29年4月から3年間で見ますと、約6200人、待機児童が減少したということになります。この待機児童対策ですが、私は知事に就任してからも、最重要課題の1つとして取り組んできたものでございます。平成28年9月の緊急対策、ここで大幅な対策をまず打ちました。そこから、区市町村ともやはり待機児童の問題というのは、区市町村が現場にもなるわけでございますので、区市町村と連携をしながら、保育所などの整備の促進、それから保育人材の確保、定着に向けた支援など、様々な施策を進めてきたところであります。
その結果、大幅な待機児童数の減少につながったと考えております。この間ですが、待機児童数、区部においては約8割、市町村部で約5割減少しております。また年齢別の内訳で見ますと、0歳児が減少しておりまして、1歳児の占める割合が増加傾向となるなど、この間、状況もかなり変わってきたということであります。こうした変化を踏まえて、認証保育所におけます1歳児の受け入れを促進するための支援を開始するなど、引き続き区市町村の皆様方と連携しまして、保育所などの整備を一層進めていく考えであります。今日お示しした数値ですけれども、現段階の速報値で、この後、数字は精査いたしまして、正式な数字につきましては7月の時点になりますが、確定値ということで保育サービス利用児童数などと併せて公表することになります。今日はここで速報値としてご紹介をいたしておきます。平成29年は8500人台だったのが約2300人に大幅に減っているということであります。詳細は、福祉保健局にお聞きください。
次に、埼玉県との連携強化に向けて会議を立ち上げるということをお知らせいたします。東京都は、これまで広域的な行政課題に積極的に対応するということで、環境問題や防災・感染症対策など、近隣自治体と連携を図って、効果的な対策を講じてきたところであります。中でも埼玉県とは、区部東部から多摩地域にかけて広範な都県境を有しておりまして、通勤・通学の人の往来もひときわ多いということであります。要は、生活圏、経済圏が重なっておりますので、解決すべき多くの行政課題も共有している。様々な面で協力をして取り組んできたところでございます。今回のコロナの対策についても、しばしば知事と連携しながら進めてきたものであります。今年2月に、大野知事が都庁にお越しになった際に、大規模な地震などの際に帰宅困難者対策や物流拠点の確保、それからSociety5.0の推進などを共通課題として挙げて、具体的な議論を進めるための会議を立ち上げましょうというご提案もいただいたわけであります。そこで今回、東京都と埼玉県で連絡会議を立ち上げて、共有する行政課題に対して、今まで以上に連携を進めていくということで、その会議体をまずつくって、来週ですけれども、6月12日午前10時半から、これは今の状況ですので、ウェブ会議で開催することといたしております。当日ですけれども、防災、それからICT、都市づくり、これらの分野での連携に向けて意見交換をいたします。これによって、埼玉県と東京都と様々な分野でさらに連携を深め、広げていきたいと考えているということであります。詳細は、政策企画局にお聞きください。
4つ目の項目でありますけれども、6月は梅雨の季節であります。梅雨を迎えるにあたっての注意喚起をさせていただきます。まず、下水道における浸水対策についてでありますが、最近は、本当にゲリラ豪雨でいきなり雨が降って、そして時にはマンホールのふたが踊るような場面もよく皆様も報道されているかと思います。そこで、都民の皆様に改めて浸水への備えを今のうちにしておいていただきたいということで、2点お願いします。まず1点目ですけれども、ゴミ、落ち葉、それからお持ちの植木鉢とかプランターなど、下水道の入り口である雨水ますに置いていらっしゃいませんか、それを確認をしてください。それから2点目ですけれども、浸水被害が起こりやすい地下室や半地下の駐車場をお持ちの方々は、土のうや止水板などを準備していただきたいということであります。これらが入手できないような場合ですけれども、この下に絵が書いてありますけど、簡易水のう、土のうではなくて水です。水のうなどで応急的な対応が可能だということで、皆様方にヒントであります。段ボール箱に、ごみ袋などにお水を入れて、それで重しにする。段ボールをくっつけて、水が入るのを防ぐというような応急的なものであります。もちろん、もっとしっかりした止水板をつくることが、より確実なものになるかと思います。浸水に備えるに当たって、降雨状況を確認するために、以前もここでご紹介しておりますけれども、降雨情報システム「東京アメッシュ」をご活用ください。雨の強弱が10段階でこのように色分けをされております。リアルタイムでの情報が確認できるものであります。
それから、今年3月から、言語が日本語に加えて、英語、中国語、韓国語版ができました。計4言語にも対応して、大体昨年度においては、年間で約6000万回アクセスがあり、よく使われています。私もこれ結構はまります。雨雲がどう移動しているかというのをじっと見てしまうというところですけれども、ぜひ参考にしていただきたいと思います。都でも、雨期を迎えます6月を浸水対策強化月間といたしておりますので、下水道施設の総点検を行うなど、改めて万全を期していただきたいということであります。また、新宿や立川の駅前などを中心にしまして、都内27カ所で、デジタルサイネージで浸水の備えも呼びかけていくということであります。それから、関連して、デング熱やジカ熱などの感染症を媒介とする可能性があります蚊の発生防止についてのお知らせであります。6月は蚊が発生し始める時期でもございますので、蚊の発生防止強化月間の取組を行っていきたいということでお知らせです。
蚊の発生を防止するためには、都民の皆様一人ひとりが対策に取り組んでいただいて、そのためのポスター掲示、ラッピングバスの運行など、広く蚊の発生防止を呼びかけてまいります。蚊、そして感染症の専門家が解説をする動画を配信したり、リーフレットで具体的な対策を周知してまいります。毎年、「蚊」も無く「孵化」も無しとか、色々だじゃれ編が多いのですけれども、キャッチコピーは川柳編になっておりまして、「蚊が出るぞ みんなでなくそう たまり水」と決めております。ご覧いただいているのは、ポスターとラッピングバスのイメージ図になっておりまして、また、15秒の動画を作成いたしておりまして、JRのトレインチャンネル、東京動画などで放映してまいります。ご覧ください。
≪動画が流れます≫
小池都知事:先ほども下水道の水が入るところを改めて掃除しておいてくださいとお伝えしましたので、同時に、色々お庭などに置いてあるようなバケツなど、ひっくり返して、そこに水がそのままたまっていましたら、うまく除去しておいていただきたいと思います。植木鉢の受け皿、空き瓶、空き缶など、不要なたまり水をなくしていただきたい。まず家庭でできることを取り組んでいただきたいと存じます。詳細は、下水道局、福祉保健局にお聞きください。
記者:まず、新型コロナウイルス感染症の対策に関連して、知事、冒頭ご説明いただきましたように、数値について、増加傾向にあると、警戒すべき数字であるというふうにおっしゃいましたけれども、かつて同じぐらいの人数が出ていた3月の下旬あたりと比べて、知事の訴え方もそれほど、何ていいますか、少し落ちついたといいますか、表現的に、感染爆発の重大局面とか言われていた当時と比べると、相当程度落ちついたような訴え方だと思います。現状の認識といいますか、数値、増えているけれども、今の状況というのはどういう水準にあるというふうにお考えなのか。それから、今後、これは難しいと思うんですが、今の水準が当面どういうふうに移り変わっていくのか、そのあたりの認識をまずお願いします。
小池都知事:3月の時点として落ち着いているかといえば、全然落ち着いていません。毎日、新しい陽性者数が出る度に、やはりどれぐらいの方々で、また、特に若い方々が最近多いこと、若い方々は無症状のまま、無自覚のままで、高齢者に感染させてしまった場合とか、色々なケースを考えますと、一日たりともこの見えざるウイルスとの闘いというのは息を継ぐ暇もないということであります。新規陽性者が3月に比べて、倍加するような速度ではありませんけれども、止むことなく続いていて、かつて東京アラートについてご説明する際も、非常にこの倍加する速度が速い、大変急峻な山があって、そこから止むことなく続いていく。その中で東京アラートを必要に応じて鳴らしていくという、まさしくその流れの中に今、私たちはいるのだということだと思います。このところ、新規陽性者が増加傾向にあるということで、ここで改めて都民の皆様や事業者の皆様に感染拡大の警戒の呼びかけを継続している。そして、感染状況を見極める必要がある。また、東京都はそういう構えでいるということをお伝えするということであります。先ほども申し上げたように、若い世代の新規の感染増加傾向にあるという点、それから、接触歴の不明者のうち、例えばそのお店の名前や、どういう行動をしましたかなど、なかなか調査が進まないという方々が多いのも事実でありまして、特に夜の街関連になりますと、それをもっと具体的に言うと、この新宿エリアに、今日、皆様へ呼びかけにまいります。これらについての留意が必要ということで、皆様にお伝えをするところであります。
都民の皆様には、やはりこれも前からお伝えしていますけれども、3つの密の危険性が高いところについては注意していただきたいということで、感染をしない・させないということを常にお伝えする必要があるかと思います。また、お店によっては本当にしっかりやっておられるところもあって、かえってそういう方々は一緒にするなという思いもあるかと思いますが、一方で、このエリアについては、残念ながら関係する方々が出ているということも事実でございまして、やはり地域としての警戒ということを訴えていかざるを得ないと考えております。やはり、ここが止むことなく続いているということです。これからも皆様のご協力を得やすいような形で、ここはなかなか知恵を絞らなければいけないと思います。せっかく再開したのに、またかという方もいらっしゃると思いますが、ここは皆様とともにウイルス対策をしっかり進めていくと同時に、先ほどは梅雨の時期で、この後、台風の時期と言っているうちに、また風邪がはやり出すということで、そここそまさに第2波に備えるということで、この間をどう対応していくか、どう対処していくかというのは、この後、とても重要な時期だと認識しております。
記者:2つ目ですが、これも新型コロナウイルスとも関わりになるのですけども、東京オリンピック・パラリンピックの1年の延期に絡んで、今日、知事、登庁のときの報道陣の取材にもお答えいただいたと思うんですが、今後その簡素化とか、合理化というのを検討していくということなんですけれども、現時点で、開会式、閉会式の簡素化っていうのが取り沙汰されているようなんですけども、それを含めてどういったものが具体的に、知事の頭の中で実現可能なのか。当然、新型コロナウイルス対策だけじゃなくて、コスト削減というのも非常に大きなテーマだなと思うんですが、そのあたり含めてお願いいたします。
小池都知事:今、ご質問ありましたように、コストの削減と、それよりも何よりも、安全安心な大会にできるかどうか。コロナウイルス、どこまでこの国内において、また、世界全体において抑えられているかというのは、これは大きな課題になっているわけです。最初のご質問の簡素化ですけれども、昨日も組織委員会、森会長のところに伺いました。その中で、サービスレベルの水準の最適化、そして合理化、それによってコストの縮減ということで認識を共有したところであります。合理化すべきところ、簡素化すべきところというのは、大会の準備に向けまして、関係者内で様々検討も必要だということであります。そして、いつも申し上げるようにIOC、IPCや、国と関係するそのステークホルダー、関係者でそこは知恵を絞っていきたいと思います。より具体的な話は、1年前をどうするかということで、これまでも節目イベントで皆様とともに盛り上げるというイベントをやってまいりましたけれども、1年前というのが7月23日、24日どちらをとるかですけれども、そこでどれぐらい集まれるかとか、密にしては駄目だと言いながら、その時点でどうなるかも問題ではありますけれども、やはりそこでにぎやかに大いにということになるかどうか。やはり大会を進めるに当たっては、都民の皆様の共感やご理解が何よりも必要だと思いますので、それにふさわしい1年前イベントをどう迎えるかというのは、直近に対応すべき課題だと考えております。
昨日も森会長ともお話ししましたのは、やはり今この時期でありますので、そこは工夫をしていこうと、簡素化の方向ですけれども、アスリートの皆様も、やる気を維持してもらわないといけませんし、せっかく東京大会、地元国内、東京、日本で行われることで、これまでそこに全て懸けてきた方、本当は今年の7月、8月だけれども、それを何とか自分を励ましながら、お互い励ましながら来年に向かっていらっしゃる方々、アスリートの方々、それから、色々楽しみにしている方々、そういった方々に、やはり、ある1つの希望の光かとも思いますので、そこをどうやって簡素化しながら大きな期待につなげるかという、非常に難しいけれども、大きな役割を見いだしていきたいと考えております。
記者:18日告示の東京都知事選への対応なんですが、先般の都議会の代表質問、それから、一般質問の中で、知事、まず代表質問の答弁で、適切な時期に出るか出ないかの判断をしたいというようなご趣旨の発言がありました。一方で、行政のデジタル化手続きの条例に関して、次の定例会で提出を目指すと、事実上、都政を担うというような趣旨の発言かなと思ったんですけども、その適切な時期に表明される、この適切な時期というのはいつ頃になるのか、それはどういうタイミングでというふうに判断されるのか、そこをお願いいたします。
小池都知事:今、具体的に日にちまでということでもございませんし、そこで私が何をどうするかというのは、第2回定例会、そもそもそちらに全て心血を注いで、そして、コロナ対策も含めたこの補正予算に取り組んでいきたいと考えておりますので、まずはそこに集中するということであります。そして、デジタル化は、これはもう大きな流れでやっているわけでありまして、都としての政策、そして、それを打っていく条例化なども含めて、これは都としての政策として当然のことを申し上げた。それと、加えて申し上げると、この間、やはりデジタル化が、日本は遅れたというのは、皆様よく分かっているわけで、そこを東京都として、可及的速やかに、それこそ宮坂副知事ではないですけど、爆速でやらないといけないので、そのことについては、この定例会で明確にしておかなければ、都としての方針でありますので、そのことをお伝えしたということです。
記者:東京都の休業要請緩和のロードマップについてお伺いします。遊興施設などが対象になるステップ3に進むためには、新規の陽性者数と接触歴の不明の率、それから、週単位の増加比の3つとも目安の数値を下回る必要があると思うんですけれども、さっき知事がおっしゃいましたけど、微増微減を感染者数が繰り返していまして、そういう現状のままではステップ3に行くのは、条件クリアするのは相当難しいと思うんですけれども、事業者への経済的な影響を考えて、今後、指標の目安そのものを緩くしたり、緩和の条件を変更する可能性っていうのはあり得るんでしょうか。もしくは、この条件、目安っていうのは不変のままでいくのか、そこをお聞かせください。
小池都知事:今回、東京アラートを発動させていただいたのは、7つのモニタリング指標を総合的に勘案して、そして専門家のご意見も伺い、議会にも報告をし、手続きを踏んで行ってきたわけであります。そのベースとなるのが7つのモニタリング指標ということであります。この今の指標については、これまでの流れであるとか、科学的、疫学的、医療体制、それらから編み出したものでございますので、これを今変えるということではございません。また、いつも2週間前の行動の結果が出るので、ここがもどかしいところの原因でもあるのですが、この感染症の防止対策ということについては、これからも2週間後の数字のことも皆様に考えていただいて、行動をよろしくお願いするという意味で、東京アラートを鳴らしているわけであります。よって、やはり、ゼロになるということは、なかなか難しいという現実から、ウィズコロナということを申し上げさせていただきました。そういう中で、安全安心で、かつ、社会的、経済的な活動をどう両立させていくかという大きな課題があるわけでございますので、毎日7つの指標を見ながら、また、今日も4月の消費動向ということで総務省の数字が発表されました。それらのことなども考えながら、そしてまた、医療体制の確保は、第2波に向けての準備も含め、そして、疫学的な調査については、しっかりと調査できるような体制、調査中というのはできるだけ減らしていきたいと考えておりますので、それらの合わせ技になってくるかと思います。
記者:分かりました。では、念のためにお伺いしますけど、再要請の目安、新規が50人以上っていうのが1週間平均でということですけど、あれは、一気に全業種を休業させるステップ0に戻るってことになっていますけど、それも変更はないということで。
小池都知事:急に逆戻りということではございませんが、ただ、やはり数値を見ながら全体として勘案していくということが必要だと思います。しっかりモニタリングも進めながら、それから、専門家のご意見については、それぞれ必要なときに、また、定期的に伺っていきたいと考えております。
記者:夜の街対策なんですけれども、こちらの呼びかけ、都民への呼びかけ以外に、今、検討している対策ありましたら、教えていただきたいのと、あと、最近の感染者数の、感染者の中で、夜の街以外の顕著な感染ルートというのがあるようでしたら教えてください。
小池都知事:感染ルートといいますか、院内感染については、例の武蔵野中央病院関係ですけれども、本日、1人入っておられるということで、かなり多くの方々の検査を行いましたけれども、ほとんどの方が陰性であって、そして、こちらの武蔵野中央病院関係は、ほぼ一段落したと考えております。逆に夜の街については、年代を見ても、また、一人ひとりの陽性者から聞き取れる範囲のもので考えますと、やはり夜の街というのは、対策をしっかり講じていくべき場所ではないかと考えております。具体的な対策については、今日は見回りをするわけですが、来週12日には、お店でも色々な種類がありますけれども、ガイドラインの徹底をできるように、チェックリストをお配りする、もしくはダウンロードしていただく。そして、しっかりとそれをやっておられるお店の方々には、店名も入って、そこにマル適マークではありませんけれども、このお店はしっかりやっていますという表示が出せるような、そのような工夫もしていきたいと思います。加えて、これからも色々新しい対策も出てくるかと思っておりますので、できるだけ早く皆様が安心できて、そして、利用する方にとっても、それから、事業者にとっても安心できるような方法を見いだしていきたいと検討中でございます。
記者:昨日の全国知事会議のことについて、2つお聞きします。会議では、感染症などのリスクを抑えるために、新次元の分散型国土を創造する、創出するという宣言が決議されました。このことについての受け止めを、まずお願いします。それからで、東京の新型コロナの検査が逼迫した場合に、地方が手助けしましょうという仕組みを、福井県の杉本知事が提案していましたけれども、これについてのお考えをお願いします。
小池都知事:最近は、発信する全国知事会ということで、それぞれ、特にコロナ対策などは、現場にいる自治体の長が、やはり決断をするべきときには決断し、対策を講じていくときには行っていくという、まさに現場感覚を生かした発信が続いているかと思います。私もあの場では、昨日ですけれども、水際対策で、段々と入国者の幅を増やしていくということを聞いておりますけれども、今、入国の際の検疫で陽性者が出るという数字も、微妙に毎日増えているのを皆様も既に分かっていらっしゃると思いますけれど、ここのところを抑えていかないと、その方々が全国に散らばりますと、また同じような繰り返しになってしまいます。よって、1都3県、特に空港や港湾を抱えておりますこの首都圏で、知事の声を合わせて水際対策もお願いしたところであります。ぜひ国でもしっかりとした入国者の管理を行っていただきたい。島国だけに、そこはきっちりできると思いますので、対応していただきたいと思います。片や、人口密度が高い東京都についてのご意見もあったかと思います。これについては、一極集中の是正と必ずつくのですけれども、それをどうやってやるのかがいつも問われるわけで、私も国会にいるときも、首都移転の国会決議というのをやったのですけど、そのままになったこともあります。どうやっての部分を問われているのだろうと思っております。東京とすれば、やはり、人・物・金・情報、これが集約されているということが東京にとっての力でもありますので、それを安心安全と両立させていくかというのは、首都東京の大きな課題だと思います。
また、今世界が、閉じている中で、金融の世界で言うならば、東京の持つ安全性というのを確立することが、国際金融都市東京としても有効な形であって、今、例えば香港なども大変な状況にあったり、それから、これからロンドンがどうなるのか、ニューヨークがどうなるのか、色々と世界中が大変混乱する中で、日本が落ち着いている、東京が安心だということを売り出すこと、それを確保するということは、都市としての価値を高めることにもなろうかと思います。何よりも、東京は安全だといって来てくれる、例えば金融関係者などの方々との連携ができれば大きいと思います。それから、福井県のご提案は大変ありがたいと思います。それぞれ、PCRなどの検査器なども日本中にあるわけで、それらを活用することによって、東京における検査体制、今、3100件、確実に検査ができる体制にはなっているわけでありますけれど、むしろ検査が少ないのではないかという声もいただいております。これについても、東京都が持てるキャパシティーを有効に活用すると同時に、日本にあるそのような資産についてうまく生かしていくということが、全体にとってのプラスになろうかと。そういう意味で、全国知事会でのそのご発言に対しては、大変ありがたいと考えております。
記者:幾つか聞かせてください。まず、今日の夜から始まる歌舞伎町の見回りですが、これは医師会の方とかも一緒に回られるというふうに聞いているんですが、その医師会の方が一緒に回るということの意義とか、意味を教えてください。
小池都知事:これは、都の医師会からのお申し出もあり、また、何よりも今回、新宿区の医師会の皆様方が大変熱心にお取り組みいただいているということから、現場をともに確認をするということは有効で、そのご協力には感謝したいと思います。また、今、各地でPCRの検査が進んでいるのも、区の医師会のご協力あってこそなので、そういう意味で、検査を受ける場所でご活躍いただいたり、病院などでご活躍いただいている医師の皆様が、もしかしたら起こるかもしれないそれらの場も、ともに確認をするという意味は大きいと思っております。
記者:医師会だからこそ気づく視点というのが、やはりあるんでしょうか。
小池都知事:それらのことも一緒に見ていただき、ご提言いただければと思っております。
記者:あと、昨日から、都の発表で夜の街というのを、接待を伴う飲食店と、あと、夜の密集、若い人、20、30代が中心と聞いているんですが、若い人たちの密集という形で、より詳しく説明をいただくようになったんですけれど、これは夜、密集することの危険性とか、そういった夜、集まると、ついちょっとはめを外してしまいがちであるとか、何かそういった都からの、特にそういう集まる際の危機感というものの表れという捉え方になるんでしょうか。
小池都知事:なかなか、この辺の表現が難しゅうございます。夜の街といっても、本当にしっかり対応していただいているところも、老舗のお店などがあったりもしますし、片や、あまり頓着していないようなところもあるとも聞いております。いわゆる夜の街ですけれども、過去にクラスターが発生されたとされます接待を伴う飲食店を分かりやすく表現したものでありますけれども、これらについて、できるだけしっかり取り組んでおられる方々と、課題を残しておられるところにはしっかり届くように、また、それを利用する側に気をつけていただくのが一番効果的ではないかと思っておりますので、夜の街、密集、密接、密閉、これらについての危険性の高いところ、気をつけてくださいと利用者に申し上げるということが重要だと考えております。
記者:5月の消費支出が過去最大の落ち込みとなりまして、その中で口紅の支出が4割ほど減ったということで、知事も会見で口紅をつけてき忘れたりしたこともあったと思うんですけど、この受け止めはどうでしょうか。
小池都知事:今、消費傾向は大きく変わっていること、まずは消費が落ち込んだ。皆様、お買い物に行ってないわけですから、その代わり、通販などをご利用になった方いらっしゃると思いますけれども、総体として消費が落ち込んだというのは、これはコロナウイルスがもたらした非常に大きな負の部分だと思います。そして、テレワークが進んだということもございます。今日は、口紅もしてまいりましたけれども、アプリによっては、お化粧しないでも、お化粧しているように勝手に直してくれるアプリもあるとか、前に、テレワーク 上はネクタイ 下パジャマというような川柳があったように、だいぶ変わってきたかと思います。ただ、今、新しい日常をつくる、まさしくその最中にいるわけで、テレワーク1つとってみても、せっかく始めたのを、ここでなし崩しに、やはり会社に行かなくてはとならないように、このところは経営者の方々が、それぞれの経営方針、大企業であろうが、中小であろうが、零細であろうが、そこは経営者として、従業員を守るという観点と社会を守るという観点から、この際、テレワークは徹底して進めて、新しい日常をつくってほしいと思います。
記者:夜の繁華街対策について伺いたいんですけれども、知事のお考えとして、例えば今、集団感染が発生しているような、そういったところの施設名とか、店舗名、そういったものの公表というものを考えていらっしゃるのかどうか、これをまずお願いします。 小池都知事:それぞれのお店の公表については、なかなか難しいところもあります。営業妨害という点もありますが、私は、その調査を徹底することによって、本来ですと、感染症の問題なので、例えば感染症法を活用するという方法もあるはずですから、より緻密な調査を重ねる上で、それらの方法もありではないかと考えています。
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