小池都知事:こちらは新宿、東京都庁、都知事の小池です。月曜日と木曜日の週2回、18時30分から、東京都新型コロナウイルス感染症、最新情報モニタリングレポート、ライブでお届けをいたしております。現在、東京アラート発動中でございますよ。このところ陽性者数が増加傾向にあるということで、また6月2日に34人という陽性者が出ました。このことなどを踏まえまして、今回の東京アラート、発動するに至ったわけであります。で、この東京アラート通じまして、都内の感染状況を、都民の皆さんにお知らせをし、また警戒を呼びかけているというわけです。引き続き、必要な警戒をしながら、感染拡大防止と、そして社会経済活動との両立を図って、新しい日常が定着した社会、実現して参りましょう。
今日の新たな情報、新たな陽性者数が28人になりました。うち、濃厚接触者がちょうど半分ですね、14人。海外渡航歴のある方はいらっしゃいません、ということで調査中が14人、半分ですね。亡くなられた方の、お一人でありまして、心からご冥福をお祈りをいたします。そして本日の状況をまとめておきましょう。入院数が300人切りました、290人。宿泊療養者25人、そして自宅療養が15人と、このようになっております。死亡者の累計307人となりました。そしてモニタリング指標についてもご紹介いたしておきます。本日のモニタリングの指標です。重症患者数、入院患者数以外の指標は7日間の平均となっております。それぞれの指標について見ていきましょう。新規陽性者数が18.3人、新規感染者の中で接触歴などがわからない人が46.9%。週単位の陽性者の増加比、これが2を超えております、2.03となっております。重症患者数27人、そして入院患者数が290人。それぞれご覧いただいております、PCR検査の陽性率が2.0となっております。
モニタリング、直近の指標を見ておきたいと思います。まず新規陽性者、先ほどお伝えしましたように18.3人。緩和の目安が1日20人なので下回っていることにはなっております。それから今日の濃厚接触者14人とお伝えしました。そしてそのうちのですね、8人がいわゆる夜の街関連の方、そして院内感染の方はお2人いらっしゃいます。それから最近の特徴は、緊急事態宣言が解除されました5月29日から6月4日までの間に陽性となられた方が128人おられます。そのうちですね、約35%、人数で言うと45人なんですが、夜の、いわゆる夜の街に関連した方で、その中でも若いホストの方の感染が目立っておりまして、ホストクラブの従業員や、お客として店を訪れた方に感染が見られるということです。2つ目の指標がこちらです。リンクが追えない、これが46.9%。5月の下旬から50%前後の数値が続いております。それから接触歴など不明者のうち、新宿エリアなど夜の街関連、これが一定数確認をされているということで、引き続き状況を注視。
それから3つ目が陽性者の増加比は2.03。5月30日以降、2.00前後での推移となっております。入院患者数、お伝えしましたね、300人切りました、290人と減少傾向が続いておりまして、また医療体制、十分確保されております。PCR 検査の陽性率が2.0と僅かに上昇しておりますが、低い水準でも横ばいの状態続いております。検査所の検査の実施体制、こちらの方も十分確保されております。受診相談窓口におけます相談件数で1028件。微増傾向にあります。新規の陽性者数は、引き続き増加傾向にありますので、東京アラートによって、都民、事業者の皆様に、感染拡大の警戒の呼びかけを継続してまいります。感染状況を見極めて参りたいと思います。若い世代の新規感染が増加傾向にあるということ、それから接触歴が分からない不明者のうち、新宿エリアなど、いわゆる夜の街関連が一定数確認されていることに、ご留意いただきたいと思います。都民の皆様方には、接待を伴います飲食店など、3つの密の危険がある場所には、十分ご注意いただいて、感染をしない、させない。そのためにも細心のご注意を払っていただきますよう、お願いいたします。
さて、今日はお客様をお迎えいたしております。大変、私楽しみにしておりました。2015年にノーベル医学・生理学賞受賞されまして、名誉都民でもいらっしゃいます、北里大学特別栄誉教授の大村智先生、お迎えをいたしております。先生はですね、東京都立墨田工業高校の定時制で、物理と化学の教員として教鞭を取っていらしたっていうことで、東京との関連も非常に深いという方でいらっしゃいます。大村先生、今日はよろしくお願いいたします。トレードマークのその、何て言うんですか。
大村氏:これは大村帽です。
小池都知事:ははは、そうですか。ステイホーム週間っていうことで、皆さんにも不要不急の外出自粛してくださいと呼びかけもありましたけれども、先生はどうやって過ごされましたか。
大村氏:そうですね、前半と後半と分かれるんですけど、前半は時間があるということで、本をたくさんネットで買い込んで読んでました。後半なってくるとちょっと、電話のインタビューなんかが入ってきまして、忙しい思いをしました。けれどもその間ですね、運動不足になるということに気がついたものですから、ストレッチ行ったり、それから階段を、大体毎日やってますけれども、30回ぐらい登ったり降りたりやってました。体力が弱くならないようにということ気をつけながらやっています。後半になって、コロナに、後で話しになると思いますけれどね、イベルメクチンが効いているという情報が飛び込んできました。その関係で、インタビューが増えてきて、大変忙しい思いをしました。
小池都知事:みんなが待ち望んでいるところですけれども、あの先生、以前、あの日本薬学会の機関誌の方に、「新たな対応を迫られる感染症対策」ということをお書きになりました。ちょっと教えていただけますか。
大村氏:今回のウイルスは、今まで人間が経験したことない感染症だということです。ですから今までの知識だけで対応できないというのが怖いところだと思いますね。それで特に、何て言うんでしょうかね、このウイルスの特徴は得体の知れない症状もいろいろあります。それから感染する、発症するまでの時間が短い人もあれば、すごく長い人もいるので、捉えようがない。そういったところが薬を開発する上においても難しいです。まあ、そんなことで、ただし、この経験が、今後の人類にとって、有用な経験になると思いますが、これをしっかりとですね、今後の対応をしたらいいんじゃないかなと思っています。
小池都知事:先生が開発されましたイベルメクチンですけれども、元々は1974年ですか、静岡の有名な川奈ゴルフ場の土から新しい微生物、細菌を発見されたということで、それをベースに、アメリカ製薬会社との共同研究をされて、特に熱帯地方で寄生虫が原因で起きる病気の治療薬、イベルメクチンを開発されたということです。それによって、失明や足などが腫れて巨大化するというような深刻な病気の治療法を見つけられたということから、ノーベル賞受賞されて、もとても誇りに思います。名誉都民としても、本当にお世話になってるのですが、このイベルメクチンというのは、フィラリア症の予防薬としても広く知られていて、また人の疥癬の治療でも高い効果があるということで、人の寄生虫症が減ってきてると言われていますけれども、先生もコロナは得体のしれない脅威とおっしゃいましたが、人体への安全性が確認されていて、副作用がないというのもこれは大きなメリットですね。
大村氏:これ、あの、この薬を発見した時から、ミラクルと言われる薬なんですね。動物薬としても大きな貢献をしているんです。1981年に発売になって、2年後からは世界中の家畜やペットがこの薬を使っていたという、そういう面において大きく貢献している。5、6年経ってから今度は2つの熱帯病がありますね、これに素晴らしい、しかも一回で予防できると。治療もできるとこういうことで、これまたミラクルだと。そんなふうな経過があったところに、日本が今度疥癬。今は日本中どの病院に行ってもこの薬を備えていると思います。そこまで来てるところに、今回のコロナが来たと。そして今日に至ってるわけであります。家畜や皮革産業に大きな貢献をしている、そういったことが私は有用だったと思っていたんですけども、大変な貢献をした薬だと思っています。
小池都知事:色々なワクチンがありますけれども、イベルメクチンは錠剤で飲みやすいということもポイントだと。
大村氏:この薬の特色ですが、もしこれが本当に効いて入院患者さんに投与ということになると、既に4億人の人間が飲んでる薬ですから、もちろん副作用ないなんてことありませんけれども。ボランティアさんが患者さんに配る。お医者さんでもなく、看護婦さんでもなくて、ボランティアの人が、村に薬を持って行って、飲んでもらう。今回これに本当にコロナの感染症に有効であれば使いやすい薬はないかと思います。
小池都知事:ほんと期待しますよね。先生は日本の研究者としてね、早くに国際産学連携体制の確立をされました。そのパイオニアとして、ご要望など頂ければと思います。
大村氏:私の成功があったということもあるかもしれないけど、産学連携ということが叫ばれたけど、これは過去の話なんですね。これからはどうしたらいいかと言うと、また別の誰もやらなかったことをやるのが成功への道だと私は思っている。産学連携でうまくいったから次も、っていうと、もうこれは遅い。これに代わる何かを、やっぱり行って、薬を開発していく心構えが必要じゃないかと思います。
小池都知事:あのワクチン、治療薬が本当に待ち望まれている中、このイベルメクチンがですね、こんなに効果があるということになりますと、これは大きいと思います。あのコロナ一番やな所っていうのは、ワクチンがない、薬がないと、この両方なので、安全保障にもなってくると思いますのでね。
大村氏:何百万人飲むかわからない薬ですから、治験をちゃんとやって、お医者さんの主導の治験をちゃんと行って、科学的に、確かに効いたという証拠をもって使うなら使うようにしないと、ただなんとなくお医者さんたちが効いた効いた、だけではこれは危ないですよね。これから北里も治験をしっかりやって、始まってますけれども、そういった結果を見て、科学的に効くということをちゃんと確かめるということが大事だと思っています。
小池都知事:もう、あの、東京都といたしましてもね、是非とも、このイベルメクチン、有効でありますように、色々とバックアップさせていただきたいと思います。大村先生、今日はありがとうございました。これまでもお伝えして参りましたように、現在東京アラート発動中でございます。都民の皆さんには、特に夜の繁華街など、3密のリスクが高い場所、十分ご注意いただく。そしてまた、あの、基本に戻りましょう。手洗いの徹底、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保。3つの密を避けた行動など、新しい日常、徹底して、実践していただきますようよろしくお願いいたします。
事業者の皆さんには、都、そして各業界団体が作成をしておりますガイドラインを踏まえて、適切な感染拡大防止対策の更なる徹底をお願いをいたします。それからちょっと電車混んできたぞと、感じておられる方もいらっしゃると思いますが、出勤にあたってはですね、せっかく始まったばかりのこのテレワーク、そして時差出勤、ここで定着させていきましょう。そして感染症の拡大防止、社会経済の両立を図る。都民の皆様のご協力、よろしくお願いを申し上げます。今日はノーベル賞受賞者でいらっしゃいます大村先生をゲストにお迎えをいたしまして、イベルメクチンなど、これからのコロナ対策についての取り組みのあり方などもお話を伺いました。本日もご視聴ありがとうございました。
以上 文字起こし㈱InStyle
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