5月25日 18時00分頃 安倍首相 緊急事態宣言の解除会見 文字起こし

安倍首相:えー、まず、冒頭、えー、この機に改めて、今回の、感染症によって、お亡くなりに、なられた方、お一人お一人の、ご冥福を、お祈りします。感染された、すべての皆様に、お見舞いを申し上げます。本日、緊急事態宣言を、全国、において、解除、いたします。足もとでは、全国で、新規の、感染者は、50人を、下回り、一時は、1万人、近くおられた、入院患者も、2000人を、切りました。先般、世界的にも、極めて、厳しい、レベルで、定めた、解除基準を、全国的に、この基準を、クリアした、と、判断致しました。諮問委員会で、ご了承いただき、この後の、政府対策本部において、決定、いたします。

3月以降、米国では、欧米では、爆発的な、感染拡大が発生しました。世界では、今なお日々、10万人を超える、新規の、感染者が確認され、2か月以上にわたり、ロックダウンなど、強制措置が、講じられている、国もあります。我が国では、緊急事態を宣言しても、罰則を伴う、強制的な、外出規制などを、実施することは、できません。それでも、そうした、日本ならではの、やり方で、わずか、1ヶ月半で、今回の、流行を、ほぼ収束させることが、できました。まさに、日本モデルの力を、示したと思います。すべての、国民の皆様の、ご協力、ここまで、根気よく、辛抱してくださった、皆様に、心より、感謝申し上げます。

感染リスクと、背中合わせの、過酷な、環境のもとで、強い使命感をもって、全力を尽くしてくださった、医師、看護師、看護助手の皆さん、臨床工学技士の皆さん、そして、保健所や、臨床検査技師の皆さん。全ての医療従事者の皆様に、心からの、敬意を、表します。日本の、感染症への対応は、世界において、卓越した、模範である。先週金曜日、国連事務総長は、我が国の取り組みについて、こう評価して、くださいました。わが国では、人口あたりの、感染者数や、死亡者数を、G7、主要先進国の中でも、圧倒的に少なく、抑え込むことが、できています。これまでの私たちの取り組みは、確実に、成果をあげており、世界の期待と、注目を、集めています。

そして、本日、ここから、緊急事態宣言、全面解除後の、次なるステージへ、国民の皆様とともに、力強い、一歩を踏み出します。目指すは、新たな日常を、作り上げることです。こっから先は、発想を、変えていきましょう。社会経済活動を厳しく制限する、これまでのやり方では、私たちの仕事や暮らし、そのものが、立ち行かなく、なります。命を守るためにこそ、今、求められているのは、新しい、やり方で、日常の、社会、経済活動を、取り戻していくことだと、思います。コンサートや、演劇など、文化芸術イベントは、私たちの心を豊かにし、癒しを、もたらしてくれます。トップアスリートたちが、活躍する姿は、私たちに、夢や、感動を与えます。日本各地へ、観光旅行に再び出かける日を、心待ちにしている皆さんも、多いと、思います。感染状況に、目を凝らしながら、来月、再来月と、そうした日常を少しずつ、段階的に、取り戻していく。そのための、具体的な道筋についても、本日、お示しいたしました。

プロ野球なども、来月、まずは、無観客から、再開していただき、段階的に、観客を、増やしていく。コンサートや、各種のイベントについても、100人程度のものから、はじめ、感染状況を見ながら、1000人規模、5000人規模、さらには収容率、50%へと、順次、拡大していく、考えです。あらゆる活動について、感染防止対策を、講じることを大前提に、本格的に、再開していく。感染リスクがあるから、実施しない、のではなく、これからは、感染リスクをコントロールしながら、どうすれば、実施できるか、という発想が、重要であると、考えます。

学校については、文部科学省が、分散登校など、再開に向けた指針を、すでに、お示ししています。100を超える、業種別の、感染防止対策ガイドラインは、事業活動を本格的に再開し、新たな日常を、作り上げていくための、道しるべであります。事業者の皆さんには、これを参考に、事業活動を、本格化して、頂きたい。政府も、ガイドラインに沿った、感染防止の取り組みに、100%補助を行うんだと。最大150万円の補助金で、街の、飲食店をはじめ、中小、小規模事業者の、皆さんの、事業再開を、応援します。

ガイドラインを完全に守って、行動したとしても、感染リスクを、ゼロにはできない。試行錯誤も、覚悟しなければ、なりません。感染を抑えながら、完全なる日常を、取り戻していくための。道のりは、かなりの時間を、要することに、なります。本当に多くの、事業者の皆さんが、この瞬間にも、経営上ギリギリの困難に、直面しておられる中で、さらなる時間を要することは、死活問題である。そのことは、痛いほど、分かっております。それでも、希望は、見えてきた。出口は、視野に入っています。その出口に向かってこの、険しい、道のりを、皆さんとともに、乗り越えていく。事業と雇用は、何としても、守り抜いていく。

その決意のもとに、明後日、2次補正予算を、決定、いたします。先般の補正予算と合わせ、事業規模は、200兆円を、超えるものと。なります。GDPの、4割に上る、空前絶後の規模、世界最大の対策によって、この、100年に一度の、危機から、日本経済を、守り抜きます。総額で、130兆円を超える、強力な、資金繰り支援を、実施します。経済全体を牽引する、大企業、地域経済を支える、中小企業。オンリーワンの技で、成長の、原動力となってきた、中小企業。規模の、大小に関わらず、政策都市銀行や、公的ファンドを通じて、資金を供給、します。身近な地銀、信金、信組などによる、実質、無利子、最大5年、元本返済据置の、融資も進んでいます。必要な方に、1日も早く、支援を一日も早くお届けできるよう、全力を、尽くします。

こうした企業への、資金繰り支援について、日本銀行が、総額、75兆円の、新たな、支援プログラムを、先週、決定、しました。そして、今後とも、政府と、日本銀行が、一体となって、事態を収束させるために、あらゆる手段を、講じていく。その決意を、異例の、共同談話として、発表いたしました。まさに、オールジャパンで、圧倒的な量の、資金を投入し、日本企業の資金繰りを、全面的に、支えて参ります。事業を存続するために待った無しの、固定費負担も、大胆に、軽減していきます。人件費への、助成を、世界で最も手厚いレベルの、15000円まで、特例的に、引き上げます。雇用されている方が直接、お金を受け取れる、新しい制度も、創設、します。店舗の、家賃負担を、軽減するため、最大、600万円の、給付金を、新たに、創設します。使い道が全く自由な、最大200万円の、持続化給付金についても、対象を、拡充し、本年創業したばかりの、ベンチャー企業の皆さんにも、ご活用、いただけるようにいたします。

地方の実情に応じた、事業者への、きめ、細かな支援も、可能となるよう、地方創生交付金も、地方創生臨時交付金も、2兆円、増額いたします。コロナの時代の、新たな日常、その的に向かって、これまでになく、強力な、3本の矢を放ち、日本経済を、立て直して、参ります。経済再生こそが、これからも、安倍政権の、一丁目一番地であります。ただ1点、強調しておかなければ、ならないことがあります。それは、緊急事態が、解除された後でも、私たちの、身の回りに、ウイルスは、確実に、存在している、ということであります。ひとたび、気を緩め、ウイルスへの警戒、感染予防を、怠った、とたん、一気に、感染が広がっていく。これが、このウイルスの最も、怖いところです。

感染防止を徹底しながら、同時に、社会経済活動を、回復させていく。この、両立は、極めて、難しいチャレンジであり、次なる流行の恐れは、いつでもあります。それでもこの一か月余りで、国民の皆様は、このウイルスを、正しく恐れ、必要な、行動変容に、協力してくださいました。こまめな手洗い、今や、外出する時はほとんどの方が、マスクをつけておられます。店のレジは、人と人との距離を取って、列を作るなど、3つの密を避ける、取り組みを、実践してくださっています。こうした、新しい、生活様式をこれからも、続けてくだされば、最悪の事態は、回避できると、私は信じます。3つの密が、濃厚な形で重なり、これまでも、集団感染が確認された、夜の繁華街の、接待を伴う、飲食店、バーや、ナイトクラブ、ライブハウスなどについては、ご協力をいただいていることに、感謝申し上げます。こうした施設も、専門家の皆さんに、ご協力頂きながら、来月中旬をめどに、ガイドラインを策定し、上限200万円の、補助金により。有効な、感染防止対策が、講じられるよう、支援する。考えです。

それまでの間、どうか、身を守る行動を、続けていただけますように、お願い致します。こうした取り組みを、重ねてもなお、感染者の増加スピードが、再び、高まり、最悪の場合には、残念ながら、2度目の、緊急事態宣言発出の、可能性も、あります。しかし私は、外出自粛のような、社会経済活動を制限するようなやり方は、できる限り、避けたいと、考えています。市中感染のリスクを、大きく、引き下げていけば、それが可能となります。そしてそのためには、感染者を、できるだけ早期に、発見する、クラスター対策を、一層強化することが、必要です。その鍵は、接触確認アプリの、導入です。

スマートフォンの、通信機能により、陽性が判明した人と、一定時間、近くにいたことが判明した方々が、すなわち、濃厚接触の可能性が高い皆さんに、自動的に、通知、することで、早期の対策に繋げる、アプリです。先月、オックスフォード大学が発表した、シュミレーションによれば、このアプリが、人口の、6割近くに普及し、濃厚接触者を、早期に、早期の隔離につなげることができれば、ロックダウンを、避けることが、可能となる。大きな、効果が期待できるという、研究が、あります。我が国では、個人情報は全く取得しない。安心して使えるアプリを、来月中旬をめどに、導入する、予定です。どうか多くの皆さんに、ご活用いただきたいと、思います。

同時に、医師が必要とした判断した場合には、直ちに、検査を実施する、検査体制の強化にも引き続き、取り組んで、参ります。抗原検査の使用がすでに始まりましたが、PCR検査についても、民間検査機関への、支援に加え、大学にある、検査機器を、活用させていただくなど、検査機能の、拡大を、進めます。検体を採取する、体制も、増強します。これまでの、専用外来に加え、医師会のご協力を、いただき、全国ですでに、100箇所近い、PCRセンターを、設置しており、これを一層、拡大していきます。2兆円を超える予算を、積み増し、自治体と連携しながら、医療提供体制の、充実にも、取り組みます。全国各地で新型コロナ重点医療機関を指定し、今後の、流行の、恐れに備え、十分な、専用病床を、しっかりと、確保して、いきます。ウイルスとの戦いの、最前線で、奮闘してくださっている、医療従事者、病院スタッフの皆さん、介護事業所の皆さんに、心からの、感謝の、気持ちと共に、最大20万円の給付を、行う、考えです。

高機能マスクや、医療用ガウンなどの、防護具についても、WEBを使って、全国の、8000近い、医療機関の状況を、直接、把握しながら、国による、直接配布を、強化して、いきます。感染状況が落ち着いてきた、この機を活かし、様々な取り組みを加速し、次なる、流行の恐れに、万全の備えを固めて、参ります。世界に目を向ければ、感染は今なお、拡大を続けています。そうした中で、本日の、政府対策本部では、水際対策の、さらなる強化も、決定いたします。入国拒否の対象国は、100ヶ国を、超えることと、なります。経済のグローバル化が進んだ現代で、人の動きが止まることは、世界経済に、致命的な、ダメージを与えます。欧米での、厳しいロックダウンによって、生産などの、経済活動も、大きく、停滞しました。世界経済の復活なくして、日本経済の力強い、再生も、ありません。国内で感染が、落ち着いたとしても、世界的な感染の拡大に、歯止めがかからない限り、真の、収束は、ならないのです。

私たちは、自国のことのみ、専念しては、ならない。内向きな発想では、この世界的課題を、根本的に、解決することはできないと、考えています。しかし感染が、拡大している国では、そうした余裕は、ありません。これまで、世界の、政治経済をリードしてきた、国々の多くは今、国内の対応で、手一杯になっている。そうした、現実があります。そこに、隙が生まれるような。事態は、決して、あっては、ならない。こうした時だからこそ、私たちは、自由民主主義、基本的人権、法の支配、といった、普遍的な価値をしっかりと、堅持していく。そして、こうした価値を共有する、国々と、手を携え、自由、かつ開かれた形で、世界の感染症対策を、リードしていかなければ、ならないと、考えます。このウイルスに対する、治療薬やワクチンを、透明性の高い、国際的な、枠組みのもとで、途上国も、使えるようにしていく。特許権プールの創設を、来月、予定されている、G7サミットで、提案したいと、考えています。

医療防護具については、ここ数ヶ月、国内の増産に、取り組んできました。特定の国に、依存するのではなく、グローバルな世界で、強靭な、サプライチェーンを、築き上げていくことも、極めて、重要な、課題です。我が国の、これまでの経験も、活かしながら、世界の、感染症対策、コロナの、時代の、国際秩序を、作り上げていく上で、強いリーダーシップを、発揮していく。それが、国際社会における、日本の責任であると、考えます。緊急事態、が、解除された後の、次なる、ステージにおいても、国民の皆様の、ご理解と、ご協力を、お願いいたします。私からは以上であります。

司会:これから、皆様から質問を頂きます。質問には、安倍総理と、あの、尾身会長に対応いただきますので、総理、会長におかれては、所定の位置にご移動願います。え、質問の内容によりましては、尾身会長から、説明を頂くこともございますので、ご了解をお願いしたいと思います。えー、質問を希望される方、その、意思表示は、発声ではなく、え、声ではなく、挙手でお願いいたします。私が、指名をいたしますので、指名を受けた方はですね、お近くのスタンドマイクにですね、お進みいただいて、所属とお名前を明らかにされた上で、質問をお願いいたします。え、それでは初めに、幹事社からの質問とします。どうぞ。

記者:総理にお伺いします。北海道や神奈川は、新規感染者の目安を下回っていません。東京でも大型連休明けの人出回復の影響が懸念されます。31日の期限を待たず、前回の判断から4日の短期間で全面解除した理由を、仮に再指定する場合の基準と併せてお伺いします。また、総理の仰る新しい日常はどのような状況になるまで続ける必要があるのかお伺いします。4月に7都府県で発令後、全国拡大や期間延長などを経て、国民は長い自粛生活を強いられました。ご自身のコロナ対策全般の総括と今後の検証をどう考えますか。宣言下で、検察庁法改正案見送りや黒川前検事長の辞職など混乱があり、与野党から首相や森大臣のけじめを求める声があります。政治責任をどう負われるのでしょうか。以上です。

安倍首相:はい、えー、それでは、お答えいたします。あの、関東の、1都3県と、そして北海道に、ついてはですね、先週21日、の段階、においても、新規の感染者数、は、減少しておりまして、医療の、ま、逼迫状況についても、ま、改善傾向にありました。えー、まそのためですね、この状況がですね、この傾向が継続していけば、え、解除することも可能であるということを、申し上げていた、わけでございますが、正に、今日まで、その傾向が続いてきた、わけであります。ま、東京においては、あー、10万人あたり0.5人という、ま、これは大変世界でも厳しい、レベルの、基準の一つ、でありますが、ま、これもクリアをしていると、いうことであります。え、例えば、神奈川県におきましては、えー、それは超えてはいるわけでありますが、ま、1以下であって、えー、同時にですね、えー、リンクが、追えている、比率、についても、多くは今、リンクが追えている、ということもありですね、専門家の皆様に、えー、諮問させていただいた、えー、結果ですね、え、解除すべきであるという、答申を頂いたということだろうと、思います。

あのー、え、ま、3つの要素の状況ですね、え、ま、感染の状況、そして、えー、この感染の状況とともに、医療の、逼迫状況、えー、とですね、そして監視体制、等々について、ま、総合的に判断をしていただいたと、いうふうに思います。あの、ただ、先ほども申し上げたとおりですね、この解除をもって、ウイルスの存在がゼロになったわけでも、ありませんし、新規の感染者がゼロになった、わけで、ないわけでありまして、これからも、このウイルスとの闘いは長い道のりになると、思います。え、そのためですね、これまでの8割削減と、いった、社会経済活動を厳しく、制限、する、のではない形で、感染リスクをコントロールしながら、段階的に、社会経済の、レベルを引き、上げていく、ことで、え、コロナ時代の新たな日常を、つくり上げていかなければならないと、こう思ってます。でこの、新たな日常がいつまで続くのか、ということ、でありますが、それは正にですね、えー、これは私たちのこれからの闘いにもかかっているのでありますが、同時にやはり、治療薬、ワクチンの実現がですね、極めて重要なんだろうと、思います。

先ほど申し上げましたように、日本だけで、これ、感染が、大体、終息したな、と思えば完全な終息になるのではなくて、世界的にですね、グローバルな時代の中において世界的にこの感染が終息しなければならない、という中において、これは判断していかなければいけないと、いう意味においては、治療薬や、ワクチンの存在が極めて、ま、重要だろうと、こう、考えて、います。で、ま、総括と、また今後の検証ということで、ありますが、総括と検証は極めて、大切、なんだろうと、えー、思います。ただ、えー、今のところですねこの1か月半で、この、えー、感染状況についてですね、最初に申し上げましたように、おおむね終息、えー、ということに、なってきた、のではありますが、ただ、もちろんまだ、油断もできませんし、えー、まだ、検証するという段階ではないんだろうと思います。しっかりともちろん、事態が終息した段階においてですね、検証をしなければ、ならないと、えー、こう、思っています。あの、今後ともですね、次なるステージに向けて、我々は、全力を尽くして、いかなければいけないと、思ってます。

そして、あのー、ま、黒川さんの、辞任、について、でありますが、えー、ま、黒川氏については、法務省、検察庁の、人事案を、ま、最終的に内閣として認めたものでありますが、その責任については、当然、内閣総理大臣たる、私にあります。ご批判を真摯に受け止めながらですね、しっかりと職責を果たしていきたい。え、森大臣に、おきましては、正に、検察、法務省の、士気をしっかりと高めて、信頼回復のために、全力を尽くしてもらいたいと思っております。また、私に与えられた責務はですね、この新型コロナウイルス感染症を、完全に、克服して、打ち克ちですね、経済をしっかりと、回復させていく。その間は、雇用と暮らしを、守り抜いていくことが私の、責任であろうと、こう考えて、います。

記者:政府の経済対策についてですが、スピードが依然として遅いという指摘があります。持続化給付金ですとか、申請してもなかなか振り込まれずに、廃業に追い込まれている事業者も数多くあると聞いています。また、各社の世論調査で内閣支持率が下落傾向にある理由の、要因の一つに、これまでの政府の対応が、対策が評価されていない面もあると思いますが、今後どのように対応されていく考えでしょうか。また、緊急事態宣言下で、総理も言及がありましたが、最低7割、極力8割、人との接触を減らす目標を掲げ、感染者の、これが抑制に効果を発揮したと思いますけれども、今後再びこの、爆発的な感染拡大を起こさないために、総理は先ほど言及しましたが、外出自粛はできるだけ避けたいということをおっしゃっていますけれども、新たな日常ということで、国民にまた分かりやすい目標を、接触制限について示すお考えはありますでしょうか。また、先ほど言及がありましたけれども、入国制限措置についても今後どのようなタイミング、判断で解除、緩和に入っていくのか。よろしくお願いします。

安倍首相:あの、今、3つご質問があったと、思いますが、ま、最初の質問についてはですね、大変、国民の皆様、厳しい状況の中で、中小企業、小規模事業者の皆様、を含めてですね、事業継続のために本当に歯を食いしばって頑張っておられると思います。そういう皆さんへの支援はですね、正にスピードが、とっても重要であると、我々も認識をしております。その中で、まだまだ、届かないのではないかというご批判も、あります。我々も受け止めなければいけないと思っていますが、第1次補正、の成立からですね、3週間余りが、経過をいたしましたが、この間、えー、今、おっしゃった最大200万円の、持続化給付金についてはですね、先般21日に、えー、ぶら下がりの、えー、会見をさせていただいた、わけでありますが、その際でですね、その時点で、入金開始から10日余りで、えー、40万、を超える中小企業、小規模事業者の皆様に、5000億円をお届けしていると、いうお話を、させていただきました。

今日、25日でありますが、ですからこれ、入金開始から大体2週間、ということになりますが、あー、45万の中小企業の、皆様に、6000億円近い現金を、お届けをして、おります。え、大変、これは、えー、窓口の皆さんにも、本当に頑張っていただいて、いると思いますが、これからもですね、スピード、大切に、えー、一体となって、えー、対応していきたいと、思います。また、あの、身近な、地銀や、信金、信組を通じた、実質無利子、最大5年間、返済据置の、融資についてもですね、ま、3週間で、1兆円を超える融資が行われています。あのー、公庫と合わせれば、これまで、7兆円近い、融資が、行われて、いると、いうことになります。かつては、そういう融資についても、いろんな検査、審査がありましたから、もっともっと時間かかっていたんですが、これは相当スピードアップしていただいたというふうに、窓口でですね、それぞれ頑張っていただいていると思います。ただ、相当切迫した状況の方々も多いですから、我々もしっかりとですね、性善説に立って、対応していくように、促していきたいと、こう思ってます。

また、1人当たり10万円の給付金はですね、全国で、1,300、を超える、えー、8割近くの自治体で、えー、実際の給付が、始まっています。えー、何よりも、厳しい、スピード重視で、これからも厳しい状況に、立っておられる皆様に、支援をお届けしていきたいと、思います。ま、引き続き、2次補正予算も合わせてですね、えー、あらゆる手立てを講じて、迅速に、支援をお届けしていく、考え、であります。また人との、接触については、最初の、最初の質問でもお答えをさせていただきましたように、新たな日常をつくり上げていくという中において、えー、ま、8割人との接触を、これは、削減するという、今度は、考え方、には立たずにですね、言わば、えー、どのように、感染の拡大をコントロールできるか、その中で、どうすれば、様々なことが、実施できるかという観点に、立ちたいと、思っています。ま、その中で、今、仰ったようなことは100を超える業態において、えー、ガイドラインを作って、いただきました。そのガイドラインの中でですね、今、新たな日常の中での、事業の再開、様々な業態、においてですね、ガイドラインが作られた、その、ガイドラインに沿って、それも参考にしていただきながらですね、新たな日常をつくっていただきたいと、えー、こう思って、います。ま、最初、に、申し上げましたように、イベントや、プロスポーツ、えー、について、また、観光旅行などについても、段階的な、あー、緩和を行っていく、という道筋についてもですね、えー、お示しをしていきたいと、こう思っています。

えー、そしてまた、入国、の措置についてはですね、えー、国外においては、依然として、感染の拡大が広がっておりますし、新興国や途上国を中心に、え、拡大も継続、しています。警戒が必要な状態が続いていると認識をしておりますので。ただ、あー、将来的にはですね、えー、我が国内外の感染状況等を踏まえながら、国際的な人の往来の再開に向けた、検討を行っていくことも、重要であろうと、こう考えています。えー、感染再拡大の防止と両立する形でどのように、国際的な、人の往来を、部分的、段階的に、再開できるか、についてですね、対象国、えー、対象者、手続を含め慎重に検討して、その上で政府として適切な、タイミングで総合的に判断をして、いく、考えであります。もちろん、第一は、国民の、健康と、命を守り抜いていく。これを最優先に、考えていきたいと、思います。

記者:先ほど総理、これからの安倍政権の一丁目一番地として経済再生を挙げておられましたが、今回、月末までの期限から1週間程度前倒しして判断するにあたって、経済への影響や景気の低迷の状況については、どの程度考慮されたのでしょうか。また、特にその中で意識された経済指標などがあれば、お聞かせ願います。

安倍首相:まず、今回の解除についてはですね、21日もそうだったのですが、地域の、感染状況、そして、医療提供体制、監視体制、この3つの基準、えー、要素に注目した上で、総合的に判断を、いたしました。しかし今、えー、お話を頂いた、経済の状況、国民生活の状況、えー、経営上ぎりぎりの困難に直面している皆様、のことについては、常に、私の頭にあります。ですから、この、え、緊急事態宣言を、発出すると同時にですね、第1次補正、そして今度の第2次補正ということに、なってきているわけでありますが、えー、事業の継続と雇用を、そして暮らしを守り抜いていくためにしっかりと、下支えをしていきたい。ただ、同時にですね、それを、今回の、解除の、基準の中に入れたわけでは、ないということでありまして、この3つの基準について、ご判断を頂きまして、今回解除をしたと、いうこと、で、あります。しかしもちろん、あの、最大の、えー、やはり、政治の責任は、雇用を、守っていくということであります。えー、安倍内閣が発足して以来ですね、我々は、とにかく働きたい人が働ける、そういう日本をつくり上げていくということで、ま、全力を尽くして、きました。そういう中においては、失業率や有効求人倍率等、非常に重視してきたわけでございますが、今は、とにかく、えー、皆さんがですね、えー、働く場を、失うことがないように、事業が継続できるようにこれからも、全力を尽くしていきたいと、こう思っています。

記者:総理にお尋ねします。緊急事態宣言の全面解除で、今日は一つの節目になると思うのですが、先ほど会見で、総理は今後の経済対策など、今後の見通しに力点を置かれてお話をされたと思うのですが、私は、これまでの政府対応についてお尋ねしたいと思います。4月上旬に政府は、マスク1世帯当たり2枚配布するという方針を決めました。しかし、この2か月余り経過した中、まだ行き渡っていないというふうな世帯も多くあるのが現実です。そういった現状について総理はどのような認識をお持ちでしょうか。お願いいたします。

安倍首相:ま、ご指摘の、マスク、全戸配布についてはですね、1億2000万枚を上回るマスクの、製造や、あるいは梱包、配送、作業に携わる、多くの皆さんがですね、この危機的な状況で、本当に頑張って、いただいていると思います。ま、感謝申し上げたいと、思います。その中で、この、検品を、強化をいたしました。そうした強化によってですね、えー、配布が、予想より、遅れているのは事実だろうと、思います。あの、マスクが、手に入らず、その到着を待っておられる皆様に一日も早く、お届けできるように、全力を尽くしていきたいと、思います。えー、例えばですね、先ほど申し上げました、えー、最大200万円の持続化給付金についてもですね、えー、45万を超える、中小、小規模事業者の皆様に対してですね、現場において、多くの方々が、休日返上で手続きを進めていただいて、45万を超える中小企業、小規模事業者の皆様に、6000億円近くを、お届けをしておりますが、まだまだ、届いていない、先ほどもありました。どうしてもこういうときにはそういうことも、えー、ま、ご理解を頂かなければならないわけでありますが、一日も早く、こうした支援も、お届けしていきたいと、え、こう思って、います。あの、明日の、支払いにも、え、本当に大変な状況の中でですね、早く届けてもらいたいと、いう声を、声も私たちに届いて、おります。ま、この持続化の、給付金についてもですね、まだ、お届けできていないということについては、大変申し訳ないと、いうふうに感じておりまして、そういう皆様にも一日も早く、お届けをしていきたいと、こう思っています。

え、今後、新しい生活様式の定着を図っていく上で、え、国民の皆様には、常時、マスクの着用をお願いをしている、ところでございますが、仮に、国民全員が、毎日、使い捨てマスクを利用するなど、となりますとですね、その需要は、月30億枚を、超えてしまいます。これまでの、国内増産に加えて、輸入増加にも、取り組み、今月は8億枚を超える供給を確保できる、見込みでありますが、このうち、医療機関、向けのサージカルマスクを優先的に、供給していることも踏まえれば、ま、需要の拡大に見合うだけの、十分な供給量を、確保することは引き続き、難しい状況にあることは、ご理解を頂きたいと思います。洗うことで再利用が可能な、布マスクは、そうした、需要の増大を抑えて、需給バランスを回復することに、大きな、効果が、期待できます。えー、マスク増産に、取り組んでおられます、ユニチャームのですね、高原社長も、先般、現在配布している、布マスクとの併用が、進めば、全体として、マスクの、需要、の拡大に、対応できるのではないか、ということを、仰っているわけでありまして、その意味におきましても、一日も早く、お届けできるように、全力で取り組んでいきたいと、思います。

記者:総理、尾身先生、脇田先生らを始めとする専門家会議の皆様、医療従事者の皆様、連日、ありがとうございます。質問です。3密、フィジカルディスタンスを掲げる中にありまして、満員電車という状況は非常に厳しいと思います。満員電車の解消はコロナの時代の新たな日常の象徴の一つだと思いますが、総理は満員電車というものをどうお考えでしょうか。テレワークや時差通勤などの取組だけで十分だとお考えでしょうか。よろしくお願いします。

安倍首相:ま、今回、感染症が、拡大する中にあってですね、3密を避けなければいけないというときに、多くの皆さんは、満員電車がこのままでいいのかということを、考えられたんだろうと思います。その中で、今回、え、国民の皆様に大変なご協力を頂きまして、首都圏の、主要路線においては、ピーク時の、時間帯の混雑が、7割、減少いたしました。これも正に、皆様が、えー、テレワーク、あるいは時差通勤等で、ご協力を頂いた結果、だろうと思います。改めて、感謝申し上げたいと思います。え、今後はですね、感染拡大を、防止していく上において、えー、今までの、この、防止策を徹底しながら、社会経済活動を、回復させて、新しい日常を、官民で、つくり上げていかなければならないんだろうと思います。その際、えー、電車でのですね、感染リスクを、低減することはですね、極めて、重要であると、認識をして、います。

引き続き、テレワークやですね、時差通勤に、えー、ご協力を頂きたいと、思いますし、また、え、鉄道事業者においても、車内換気の徹底や、車内での会話を、控えていただく、ことなどを呼びかける、ガイドラインを作成をしています。えー、引き続き、国民の皆様、そして事業者の皆様に、ご協力をお願いをしたいと、こう思っておりますし、あとはやっぱりテレワークですね、えー、新しいスタイルの一つには、なってきて、いるんだろうと。これはコロナ後の、世界においてもですね、一つの、え、大きな働き方、の、えー、柱になっていく。それは、えー、満員電車、に対してですね、満員状況を、軽減していくことにおいても、大きく寄与してくれるのではないかと、期待をしています。

記者:総理にお伺いしたいのは、災害避難所のことについてです。梅雨が近づいていますが、やはり関心というか、心配なのは、災害避難所での感染症対策です。政府は昨年、命を守る行動、早めの避難を呼びかけられましたが、今回もそれは必要だと思いますが、災害避難所でどのように感染を防いでいきますか。また、クラスターが発生した場合は大きな事態となりますが、この点について対策はどのようにお考えか、お聞かせください。

安倍首相:えー、これからですね、えー、ま、本格的な、台風シーズン、あるいは、集中豪雨が、来襲してくる、そういう時期に、あたるわけでありまして、えー、国民の皆様には、新型コロナウイルス感染症、が、完全に終息していない中にあってもですね、災害時に、危険な、場所にいる場合には、避難所に、避難するよう、心がけていただきたいと思います。その際、3つの、えー、この、密を回避するなどですね、感染拡大の防止に、我々も、十分に、対応していかなければならないと、考えています。そこで、政府においては、従来の対策に、加えまして、ホテルや、旅館等、の積極的な活用も含めましてですね、可能な限り多くの避難所を開設していく。

また、あー、マスクや、パーティションですね、の備蓄など、必要な、対策を講じていただくように、地方自治体に、要請をしているところでありますが、加えて、政府としてもですね、災害発生時には、感染防止対策として、今、申し上げた、マスクやパーティションを始め、必要な物資を、プッシュ型で、これまで以上に、迅速に、支援していくことができるようにですね、準備に、万全を期して、まいる考えで、あります。え、ま、繰り返しになりますが、そういう中にあっても、まずは災害発生時にはですね、えー、避難所に、まず避難をしていただくように心がけていただきたいと、こう思って、おります。現在、こういう状況の中で、えー、こうした災害が発生した場合に備えてですね、武田担当大臣を中心に、内閣府防災でですね、今しっかりと万全を期している、ところであります。

記者:伺いたいのは、日本はなぜやることなすこと遅いのかという問題です。いろいろな対策、ここでたくさんいいことをやりますという話を聞きましたけれども、それがものすごく時間がかかっている。さっきマスクの話がありましたけれども、10万円の現金給付は、私のところにはいまだに申込書さえ届いておりません。雇用調整助成金のことも少しずつ改善されてはきたということは伺いましたけれども、非常に複雑で遅いと。いろいろなことが、幾らいいことをやりますといっても、かなり時間がかかっております。これはどうしてなのか。一つ一つの問題はいろいろ理由があると思います。さっきのマスクでいえば検品の問題があるとか、それ以外に手続の問題があるとか、いろいろあると思うのですけれども、何かもっと根本的なところが何か問題があるのではないかと。

この間、検査のことで目詰まりという言葉をおっしゃっていましたけれども、それにも通じる何か問題があるのではないか。公務員の人員削減とか、IT先進国だと思っていたのが、実は後進国ではないかとか、あるいは危機に対して何の準備もできていなかったのではないかという、いろいろな見方があります。総理御自身は、今の問題についてどういうふうに認識していらっしゃるか。そして、先ほどまだ検証すべき段階ではないとおっしゃいましたけれども、第2波だか第3波だかが来るかもしれないと。そういうときに備えて、やはり今の段階で検証をきちんとやって、そして、どこが足りないのかということを考えるということが必要ではないかというふうに思いますけれども、その点、いかがでしょうか。尾身先生にもこの点を答えていただければ幸いです。

安倍首相:まず初めに、私からお答えをさせていただきたいと、えー、思います。まず、様々な給付について時間がかかるのではないかというお話を頂きました。あの、10万円の給付についてはですね、この措置を決定した段階からですね、総務省と、あと地方自治体にもうは準備をあらかじめ進めてもらいました。普通、予算が、あー、国会で通らなければスタートしないんですが、その前から準備をしていただきました。ただ、あのー、今、ご指摘があったようにですね、えー、IT化等々についてですね、十分に進んでいない点があることは、率直に認めなければ、ならないと、えー、思います。この、えー、マイナンバーカードの活用においてですね、例えばマイナンバーカードと銀行口座が既に結び付いていれば、これ、かなりスピード、感をもって、対応することができたのだろうと、こう、えー、思います。その点についても、ま、反省すべき点は多々、もちろんございますが、今回、その中においても、地方公共団体の皆さんは相当、頑張っていただいていると、えー、思います。

また、えー、雇調金の問題につきましてもですね、あの、検証ということについてはですね、我々もなかなか、時間がかかっているじゃないかという、ご批判を頂くたびにですね、現場の、状況がどうなっているのだということを、常に、我々も、やり取りをして、いるわけでございます。ただ、もちろん現場も一生懸命、えー、急に、この、こうした危機の中でですね、給付、の対象が相当、えー、大きなものになるということの中で、頑張ってもらっているということについては、私も感謝をしているんですが、ただ、あの、今までのですね、えー、審査のやり方で、やっていくとですね、時間がかかっているというのは、事実、でございまして、こういうときには、思い切って発想を、変えるということも、えー、とっても大切なんだろうと思います。その、言わば、みんながこれを、政府全体、窓口に至るまで発想を変えていくということについてですね、私たちは、どうだったかということは、真剣に反省しなければならないんだろうと、えー、こう申し上げなければならないと、えー、思います。

あのー、ただ、例えば、先ほど申し上げました、持続化給付金におきましてはですね、えー、相当スピード感をやって、スピード感をもって、えー、対応しておりまして、えー、この、2週間、余りでですね、45万を超える中小企業、小規模事業者の皆様に、6000億円を超えるという、今までのスピードでは、感では、相当速くやっておりますが、ただ、こういう状況の中ではまだまだだと、いうことは、えー、感じておられる皆様方がおられることはですね、え、これは、我々も認めなければならないと思いますので、これからも、全力を、尽くしていかなければ、えー、ならないと、えー、思っています。また、あの、PCRの問題につきましても、えー、ま今度は様々な課題や問題も、えー、我々も明らかになってきたと、思っておりますので、今度は、ま、PCRセンター、100近い、PCRセンターをですね、えー、この、あ、設置をして、え、今までよりも相当能力を上げていきたいと、こう思っております。あと、尾身先生。

記者:検証は。

安倍首相:検証。あ、検証については、本格的な検証についてはですね、これはもちろん、ある程度終息したらということを申し上げたのですが、ただ、もちろん第2波、第3波に備えて、これは、あの、医療提供体制とですね、検査体制ということを、えー、しっかりと今、やっているところでありますが、医療提供体制については、我々は今、相当、ある意味においては、えー、この、えー、余裕を、持つ、ま、状況になっている。ただ、ここでですね、今後、ECMOに必要な、台数だけではなくて、人員を確保していくと、いうこと、等々についてもですね、しっかりときっちりと、把握をしていきたいと、えー、思います。あの、十分に全国においてですね、えー、この、都道府県との関係において把握できていたのかという課題もありますから、そういうこともしっかりと、対応して、いきたい。これは終わってから検証するのではなくて、今、正にやっている、ところでありますし、ま、PCRもそうであります。ただ、本格的な全体の検証というのはですね、これは、あの、終息した後、検証していきたいと、思っています。

尾身氏:検証に関してですけれども、私、専門家の立場としては、これが、今、総理が仰ったように、最終的に終息した時点でしっかりとした検証が必要だと思います。同時に、今日、全国の緊急事態宣言が解除されたわけですよね。この時期に、私は、最終的な評価とは別に、中間点としての評価は是非すべきだと思っています。それでも、これは専門家としての立場としては、今回の感染症対策は、どこが良かったのか、どこが改善すべきかというのは、できるだけ中間地点の、少し、今回こういうことにみんなの努力でなったので、やるべきで、それと、そういう日本の感染症全体の取組についての評価と、私ども専門家としては、我々専門家自身の在り方、どこが良かったのか、あるいはどこが改善すべきかということも含めて、近々、我々専門家としての中間的な評価は是非出してみたいと思っております。出すべきだと思っております。

記者:はい。でも、政府全体としては中間検証はやらないということですよね。

安倍首相:あの、いわゆる中間検証というのは、今、考えていません。終わってからちゃんとやりますけれども。ただ、あの、それが今、何も検証していないというのではなくて、先ほど申し上げましたように、医療提供体制、においてはですね、検証しながら、また、PCRの体制についても、しっかりと検証しながら、前に進んでいるということでありますし、また、給付についてもですね、えー、その、どこに課題があるかということについては、もちろん検証しながらやっておりますが、全体の政治判断も含めて、検証ということについてはですね、これは、終息した段階で、検証していきたいと、思っています。

記者:学校が再開していくにあたって、保護者の方々も先生方も9月入学がどういうふうになっていくのかというのは非常に大きな関心事だと思います。前回の会見でもお聞きさせていただきましたけれども、その後、政府の検討も進んでいると思いますが、現時点でのお気持ちがどういうことかということを教えていただきたいのと、あと、いつまでにその検討の方向性を出すお考えかというのも併せて教えてください。あと、最後の方になってしまったので。サミットに触れられていましたけれども、入国制限、渡航制限がかかる中で、アメリカに行かれるお考えなのかということも併せて教えてください。

安倍首相:えー、2問、えー、ご質問を頂いたというふうに、思います。えー、まず、えー、この学校休業がですね、長期化をしていく中において、子どもたちの学びをですね、保障していくことは、極めて、重要な、課題であると、考えています。あの、その中に、おいてですね、政府としては、えー、1人1台のIT端末の整備、の大幅な、前倒しや、え、感染リスクを低減しながら、教育活動を継続するための、マニュアルの提示、えー、ま、そうしたあらゆる手段を尽くして子ですね、子どもたちの学びの保障に、取り組んで、おります。えー、なお、学校休業がですね、長期化をします、する中において、えー、ま、9月入学の移行についても、いろいろな議論がなされておりまして、私は、ま、この、選択肢の、一つであると、考えています。

えー、ま、私自身は有力な選択肢の一つであると、考えてはおりますが、しかし、えー、例えば、与党においてもですね、また、自民党においても、えー、いろいろな議論が、極めて慎重な議論も、あります。えー、学校の再開の、状況やですね、子どもたちや保護者は、もとよりですね、社会全体の、影響を、見極めつつですね、えー、慎重に、検討していきたいと、えー、思います。えー、ま、拙速は、避けなければ、ならないと、いうふうに、考えて、います。そして、えー、ま、G7サミットについてはですね、あの、ま、これは、あー、米国がですね、米国で実際に、え、開催することもですね、え、含めて今、調整をしていると、いうふうに、え、承知をして、おります。えー、もし調整が整えばですね、諸般の、事情が許せば、私も参加をしたいと、考えておりますが、今、現在では、まだ、各国と調整中であると、いうことでありますし、えー、ま、今、ご質問になられた中で、提示をされた様々な課題も、ある中で、それを踏まえて、調整をしていると、いうふうに思います。

記者:東京五輪についてお伺いいたします。本日、緊急事態宣言の全面解除となりましたが、世界ではなお新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。東京五輪には多くの観客が訪れるとみられますが、PCR検査などの検査体制の大幅な拡充、これは検討されますでしょうか。また、バッハ会長は来年の開催が困難なら中止との見通しを示していますが、再延期の選択肢はないという理解でよろしいのでしょうか。来年の開催の可否をいつまでに最終判断するかという点と併せて、ご見解をお願いします。

安倍首相:え、現在ですね、大会を主催する、IOC、そして、大会組織委員会等がですね、来年夏の開催に向けて、精力的に、準備を進めていると、いうふうに承知をしておりますが、あー、ま、新型コロナウイルスとの闘いは、長期戦も覚悟しなければ、ならないと、思ってます。えー、ま、政府としては、来年の夏に、人類が、新型コロナウイルス、感染症にですね、完全に打ち克った証として、完全な形で、東京大会を開催したいと、考えていますし、そういう方針で、あります。しかし、そのためにもですね、これは、あの、日本だけで、この感染、が終息すればいいということではなくて、もちろん、オリンピックでありますから、世界中の人々がやってきます。

そして、世界中の国々の、ま、選手はですね、トレーニングもしなければ、ならないでしょう。そういう意味におきましては、えー、この、国内外の英知を結集してですね、治療薬、そして、えー、ワクチンの開発を、急ぎたいと、えー、こう思ってます。えー、もちろん国内においてですね、その、PCRの、検査体制を、強化をしていく、充実をしていくということについては、えー、抗原検査も含めてですね、また、先ほどPCRセンターを、100近く、えー、この、開設していくという話もございましたが、しっかりと、そういう体制も、整えていくことは、もちろん重要なんですが、同時に、今、申し上げましたように、オリンピックを開催する上において、治療薬、ワクチンも極めて、重要であると、いうふうに考えています。

記者:今、アメリカと中国がウイルスなどをめぐって激しく対立しているわけですけれども、日本はどっち側につくのでしょうか。そして、先ほど、特定の国に依存することなく、という表現をされたと思うのですが、これはやはり日本企業に対して、できるだけ速やかに中国による依存度を下げるべきだと、そういうお考えでしょうか。

安倍首相:あの、例えばですね、ま、現在、中国と、米国との間でですね、新型コロナウイルス感染症の発生源をめぐって、相当激しく、議論が、行われています。ま、日本の立場でありますが、え、この新型コロナウイルスについては、えー、中国から、世界に、これは広がったと、いうのは事実であるというふうに、考えて、います。えー、そして、ま、今後のですね、日本の役割としてはですね、えー、今回のようなパンデミックが起こったときにですね、世界が、どう対応していくべきかという、ま、その在り方についてですね、提示をしていくこと、なんだろうと、思います。ま、こういうときには、えー、世界中が協力をしなければいけません。その中で、WHOもですね、しっかりとその役割を果たしていかなければ、いただかなければ、ならない、というふうに考えて、います。えー、ただ、その、日本の、その外交、安全保障の基本的な立場としては、米国は日本にとって、唯一の同盟国でありますから、日本は、えー、同盟国、としてですね、えー、この、また、あー、自由や民主主義や基本的人権、法の支配といった、基本的な、価値を共有する同盟国としてですね、えー、米国と、協力をしながら、様々な、え、国際的な課題に取り組んでいきたいと、考えて、います。

同時に、えー、中国もですね、えー、これは、世界の中において、えー、極めて、経済的にも、重要な国、であり、またプレーヤーでも、あります。その中で、それにふさわしい、責任も、果たして、いただきたいと、いうふうに考えておりますし、えー、これは、日本と中国においてもですね、これは、え、共有している考え、でありますが、正に、国際社会が求めているのはですね、えー、日本、中国、それぞれ、国際社会においてですね、期待されている、それは、正に、えー、地域の、世界の中において、えー、地域の平和と、安定、繁栄に、責任ある対応をとっていく、ということ、なんだろうと、中国がそういう対応をとってくれることをですね、期待したいと、こう思って、おります。えー、例えばですね、先般の、WHOの総会においてはですね、えー、公平で、えー、独立した、包括的な、検証を、行うべきであるという、決議案をですね、EUや、豪州等と、協力をして、提出をしましたが、米国や、あるいは中国も賛同して、コンセンサスを、得ることが、できました。この、中国や米国も賛同してコンセンサスを得る上においてですね、日本も、重要な、役割、責任を果たすことができたと、えー、こう思っています。

えー、今後ですね、今回のような全世界にですね、甚大な影響を与える、感染症に対しては、自由、透明、迅速な形で、情報や、知見が共有される、ことが、重要、であると、いうことだと思います。えー、コロナの時代にあってはですね、日本が、最初に、冒頭申し上げましたように、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった、普遍的な価値を、共有する国々と手を携えながら、そして、中国も含めてですね、国際社会がよって立つべき、原則を、築き上げていくこと、なんだろうと、思います。その中で、世界の、感染症対策を、リードしていきたいと、思っています。

司会:次の予定が、7時15分から新型コロナウイルス感染症対策本部ですから、最後の質問とさせてもらいます。

記者:政府の緊急事態宣言が出されているさなかの賭けマージャンで辞職した黒川前東京高検検事長の問題についてお伺いします。捜査機関や政府に対する信頼を大きく損なう重大な事案であるにもかかわらず、国民から処分が甘いという批判が相次いでおります。総理は先ほど、批判は真摯に受け止めるという発言がありましたが、そうした厳しい国民感情を踏まえても、今回の訓告の処分が適当で、満額で6000万円ともいわれる退職金がそのまま支払われることに何ら問題はないと考えているのでしょうか。また、法務省は、国家公務員法に基づく懲戒が相当と判断していましたが、官邸が懲戒にはしないと結論づけたというような報道もありますが、処分の前に、どのような協議が官邸となされていたのか、その点についても詳しくお聞かせください。

安倍首相:えー、ま、黒川氏のですね、処分については、ま、先週21日に、法務省から、検事総長に対し、え、調査結果に基づき、訓告が相当と考える旨を、伝え、えー、検事総長においても訓告が相当であると、判断をして、処分したものと、承知をしてますえー、。私自身は、森法務大臣から、え、事実関係の調査結果を踏まえ、てですね、処分を行った、こと、その上で、黒川氏本人より、辞意の表明があったので、これを認めることとしたいとの報告がありまして、法務省の、対応を、了承したものであります。もちろん、あの、対応を了承しておりますので、えー、この処分について、えー、総理大臣としてですね、行政府の長として、責任を持っているところ、で、ま、ございます。あの、国民のご批判に対しては、これも真摯に、受け止めなければならないと、この上はですね、法務省、検察庁においてですね、信頼を回復するために全力を、尽くさなければならないと、私も全力を尽くしていきたいと、思っています。

記者:退職金については、そのまま支払われることは問題ないでしょうか。

安倍首相:あの、退職金については、訓告処分に従ってですね、減額、されているというふうに、ま、承知をしています。

司会:ありがとうございました。それでは、7時15分から対策本部でございますので、今回の会見ですけれども。じゃあ、手短にお願いしますね、これで最後にしますから。

記者:先ほど支持率の話が出ていましたが、最近の世論調査で軒並み下がっていますけれども、それについて、ご自身でどう分析されているか、お聞かせください。

安倍首相:あの、我々、えー、日々の支持率に、一喜一憂することなくですね、与えられた使命を、に、全力を尽くしていきたいと、思っています。

司会:ありがとうございました。それでは、以上をもちまして、本日の記者会見を結ばせていただきます。皆様の御協力に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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