5月14日 19時30分頃 安倍首相 政府対策本部での発言 文字起こし

安倍首相:本日の専門家会議においては、緊急事態措置の解除基準として、感染の状況、医療提供体制、監視体制、この3つについて、具体的な数値なども含めて、解除の客観的基準を、策定いただきました。こうした基準に照らし、本日、諮問委員会からも、ご賛同いただき、北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、京都府、大阪府及び兵庫県の、8都道府県を除く、39県について、緊急事態宣言を、解除することといたしました。なお、1週間後の21日を目処に、専門家の皆様に改めて、状況を評価いただき、可能であれば、31日の、期間満了を待つことなく、緊急事態を、解除する考えです。

残された8つの特定警戒都道府県においては、感染者数は、大きく、減少しておりますが、気を緩めることなく、これまでと同様、外出の自粛や、都道府県をまたいだ移動を、控えることも含め、蔓延防止に向けた取り組みを引き続き、皆様に、促していただくよう、お願いいたします。解除された各県においては、引き続き、手洗いやマスクの着用、3密回避などの、基本的感染対策を継続するとともに、専門家からの皆さんから示された、新しい生活様式、業種ごとに作成された、感染拡大予防ガイドラインの実践を通じて、社会経済活動と、感染拡大防止の両立に向けた取り組みをしっかりと進めていただきたいと考えています。

多くの地域における緊急事態宣言の解除によって、ここからコロナの時代の、新たな日常をスタートする。このため、もう一層の新たな対策が必要と、そう判断いたしました。先般、第1次補正予算を強化するため、直ちに、第2次補正予算の編成に、着手します。同時に、必要な制度の創設のための法案の準備にも、取り掛かります。その柱は第1に、休業を余儀なくされている、皆さんの暮らしを守るため、雇用調整助成金を、抜本的に見直します。日額上限を15,000円まで特例的に引き上げると共に、雇用されている方が、直接申請することができ、お金を受け取れる、新たな制度を創設します。第2に、中小、小規模事業者の方々の売り上げが、大幅に減少している中で、固定費として大きな負担となっている家賃を、より一層軽減するため、新たな支援制度を創設します。

第3に、大学生をはじめとする、学生の方々がアルバイト収入の、激減により、学業を断念するといったことがないよう、新たに学業支援のための、仕組みを、創設します。第4に、ウイルスとの長期戦を戦い抜くことができるよう、医療体制に関する、包括支援交付金を、全額、国費による負担とすることにいたしました。大幅な積み増し行い、制度改正や重症者治療の充実など、医療の現場が抱える課題の解決に向けていきます。第5に、海外での、感染症の動向が十分に見通せない中、中小企業のみならず、大企業の資金繰りにも、十分配慮することとし、日本公庫や日本政策投資銀行による、対応融資の積み増し、財務基盤の強化など、金融機能の強化に向けた対応を行います。以上、これまでの予算の執行状況等を見極めつつ、必要な支援について、検討しますが、今後、長期戦を見据えれば、状況の変化に応じ、臨機応変に対応できるようにすることが重要です。こうした観点から、新型コロナウイルス感染症対策、予備費もさらに積み増しし、今後の対応に万全を期すこととします。

本補正予算については、5月27日を目途に、概算決定を行い、その後速やかに国会に、提出したいと、思います。このため財務大臣におかれては、第2次補正予算の策定にあたってください。また各位あっては、目下、第1次補正予算に盛り込んだ、各種対策の執行を進めていただいているものと承知していますが、各種給付金を、一日も早く、国民の皆様のお手元に届けられるように、引き続き、全力で対応にあたってください。その上で、第2次補正予算の策定にも、協力をお願いします。最後に、本日、13か国を入国拒否地域とするなど、水際対策の見直しも決定いたしました。今後感染拡大を予防しながら、新たなチャレンジに、国民の皆様とともに、踏み出して参りますので、各位にあっては、引き続き、全力を尽くしてください。

以上 文字起こし㈱InStyle
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