吉村府知事:まず、本日、夕方6時の、いわゆる大阪モデルの数字を見た上でですね、大阪における休業要請の解除の判断ということやって参りたいとこういう風に思います。ただあの、6時の数値と、そして国の、総理の方針も夕方、決定されるというふうに聞いてますので、その範囲、中身については、今日午後8時に、大阪府の本部会議を開催をいたします。ま、そこで、最終の決定をいたしたいと思います。そしてまた夜9時から、改めてその会議を踏まえた上での、記者会見をさせていただきたいと思いますので、休業要請解除の点については、その折に発表させていただきたいと思います。
で、本日の昼間の時間に記者会見、定例の記者会見ですけど、発表させていただく中身は、予算案についてです。この間、様々な休業要請をお願いしてるところ、また、お願いしてないけれどもは非常にしんどいところ、医療体制等々ありますから、それに対する、新たな補正予算について、報告をさせていただきます。まず、大きな方向性ですけども、緊急事態宣言が延長されました。そして、延長を受けて、なんとかこの、4月上旬の、あの、感染がうーッと上がってきた時と比べれば、大阪における感染というのは、皆さんのご協力で、何とか抑えてこれてるというふうに思っています。一時は、1日感染者が92名と、感染源不明の方が70名と、いう、右肩上がりの時期もありましたが、今では、そういった状況じゃ全くなくなってるという、状況です。
ですので、感染の拡大を抑えながらも、これからは、この1か月間で非常に社会経済も痛みましたんで、社会経済と感染防止を両立させていく、やはりそこが重要な視点となるだろうと思っています。その視点から、今回の5号補正、6号補正の予算案も策定を致しました。まず5号予算案ですけれども、予算規模については130億円。一つは、感染症の拡大防止、これは引き続きやっていきます。社会経済を徐々に動かしていったとしても、これはウイルスはゼロにはなりません。なので、今やるべきことなのは、やるべきなのは、もちろん府民の皆さんに、いろんなの行動様式というか、その感染拡大を防ぐというのをお願いしながら、社会活動を徐々に戻していく。
一方で、我々としても、少なくなったからそれでOKではなくて、コロナとは付き合っていかなきゃいけませんので、その、医療体制、そういった部分については、強化をしていく必要があるだろうと思います。拡大症の拡大防止について、約50億円。そして、くらしと経済を支えるセーフティーネットの強化で約70億円。そして、危機を乗り越え未来をつくる、ま、これは感染が、ある程度終息が見えたという段階、ま、ちょっと先の話になりますが、それについて約5億円。で、詳細は来週発表しますが、6号予算も編成をいたします。この5号と6号については、合わせて、今月末の府議会に上程をしてご審議をいただきたいと思っています。
で、6号補正の一番大きな中身としては、中小企業、個人事業主の皆さん、休業を要請を、お願いして、協力いただいたところに、これまで法人であれば100万円。そして個人事業者であれば50万円という、協力金のお渡しをしてきました。その中で、ただ休業要請の対象外になってるよという、対象外だけれども、非常に経営がしんどくて、外出の自粛要請もしてますから、そういった、企業の皆さん、たくさんいらっしゃいます。またあの、そもそももう商売が成り立たないと、感染防止も含めて、自主休業をされてる皆さんもいらっしゃいます。
そして、前回の制度案では、適用にならなかった、いわゆる、前回の予算案では、本店所在地、大阪府に本店が所在することが前提になってますが、本店が大阪にいないけども、大阪で事業をされている方。あるいは商売をされている方に対して、そういった皆さんに対して、つまり、前回の制度では休業要請の対象外になった中小企業の皆さんで、経営がしんどくなったところを支援するという制度を設けます。休業要請外の支援金とさせて頂きたいと思います。
もう一つは、オンライン事業の実施。これについての予算を約、合わせて約300億円の、これも大きな予算ですけども、これを組んで、中小企業の皆さん、個人事業主の皆さんをお支えして、できるだけお支えしていきたいと思っています。この間、いろんな緊急対策の予算を組んできてますが、今まで総額で、約4800円億円規模の予算を組んできてるという状況です。中身についてです。まず、5号補正ですけども、感染の拡大防止ということで、軽症者の療養体制の確保です。現在、約1500室確保、これは現実に確保してます。ホテルの療養、看護師さんが24時間いて、ホテルの療養の、この体制ですけども、軽症者、無症状者向けの宿泊施設の確保。現在1500室ありますが、これを6000室まで確保していきたいと思います。ま、そのための費用です。
そして2つ目ですが、これは医療従事者等への支援ということです。新型コロナウイルスの助け合い基金を設立しました。これは、税金ではなくてですね、あの皆さんから寄附を募るという形で設立をしました。医療の、最前線、コロナと最前線で戦ってもらっている、まさに自分の危険と引き換えに、命を守るということ、本当に過酷な状況の中でやってらっしゃる、医療従事者がいて何とか成り立っています、コロナについて。ですので、そういった事業、医療体制、医療に従事されてるコロナの医療に従事されてる方に対しての、応援の基金を作ろうということでありました。
この間、非常に、多くのご寄附の申し込みを頂きました。本当に、これはご寄附の申し込みいただいた方、また現実にご寄附いただいた皆さんに、感謝を申し上げたいと思います。本日時点で17億円の、寄附の申し込みなってます。基金で17億円というのは、はっきりいって想像を遥かに超える、大きな金額ですが、そういった大きな金額になったのも、本当に多くの皆さんに、ご寄附を頂いたからです。その皆さんの、最前線の医療従事者を応援しようと、そういう気持ちが形になったのがこの基金だというふうに思ってます。
また、その中でですね、第一陣として、贈呈をさせて頂きたいと思います。本年の2月から4月までの間で、入院患者を受け入れた医療機関、あるいは、検査をされた方、検査をして頂いた医療従事者の方、それからこの宿泊療養所、このホテルもそうですけれども、そういった所で受け入れ協力をして頂いた医療従事者の方、それから、直接、あの、そういった業務をされたスタッフの方、対象が合計が見込みですが約6,000名の方に、第一次贈呈として、10万円から20万円の応援金をお渡ししたいと思ってます。ま、詳細については、先日の囲みで申し上げたので、この程度にしときますが、5月末から贈呈を開始を致します。
そして、この予算がだいたい9億円で予算組んでますので、第2次の配分というものも、これは可能になってくると思います。この第二次配分については、今後詳細を検討していきたいと思います。まずは、第一陣の、お渡しを5月から開始を致します。感謝のメッセージをを添えてお渡しをします。いま医療従事者の皆さんに対する差別の問題とかありますけど、そういうの本当に絶対にやめていただきたいと思います。感染すれば、差別的な発言をした人も、その人を診るのはお医者さんなんで、コロナの専門病院でやってるお医者さんが、差別発言をした人も診るわけですから。そういった差別発言等は絶対にやめて頂きたいと思います。僕も発信していきますが、メディアの皆さんにもご協力をお願いしたいと思います。
介護施設等の感染拡大の防止対策ということで、介護施設における感染症が発生すると、やっぱり非常に大きな被害になります。それを防止するために、例えば簡易陰圧装置の設置、多床室があるところについては個室化をする。介護施設の感染症対策の防止対策の予算も組んでいきます。
次に暮らしと経済を支える支援策ですが、まず個人向けの緊急小口資金の特例貸付、これは今もやっていますが、非常に申し込みも多いということで、さらに予算を拡大していきたいと思います。5月8日時点での申請件数と金額は2万4000件の申請がありまして、約53億円のご利用がされています。何かというと休業とか失業で収入が減ったという方に、緊急で生活資金あれば毎月20万円。モデルケースですけど、20万円を3カ月分、無利息で貸付をいたします。収入が減った場合には返済免除という措置もありますので、これは非常に使いやすい制度じゃないかなと思っています。現実に使われている方も多いということで、各地域の社会福祉協議会が窓口になっておりますので、生活が非常に困ったという方は、ぜひこちらを利用していただきたいと思います。ここについて、約30億円分の貸付原資の拡充をいたします。
そして学校の再開に伴う対応としまして、やはりこの間、休校が非常に長くなっていますので、児童、生徒の心のケア、それから補習なんかをするためのスクールカウンセラー、スーパーバイザー、学習支援員を配置いたします。併せて府立学校のICT化を進めていくということで、そのためのアドバイザー、サポーターの配置等々進めていきます。
そして飲食店等において、やはり3密になりやすいと、換気がなかなかないというところもありますので、高機能の換気設備を導入するための支援を行います。営業休止というのを要請に応じていただいた中小企業が運営する飲食店等への高機能の換気設備の導入を支援していきます。
次、危機を乗り越え未来をつくるということで、これは時期としては、緊急事態措置、もうこれが解除されて、そしてこれが収束したということをなかなか見極めないとできないので、少し先のものにはなるかと思います。時期は丁寧に見極めていきます。国がキャンペーンを実施するということでしたので、それと連動して行うということです。にぎわいの回復の取り組みを実施する、府内の商店街を支援していく、それから大阪の文化・芸術活動の復活への支援をしていきます。そしてスポーツで元気にしていこうということで、府民参加型のスポーツフェスティバル等の開催をしていく。こういった感染収束時において、未来をつくっていくという、その予算も今回、編成をします。ただ、時期については慎重に判断をしてまいります。
6号補正についてです。まず6月末までに大阪府立学校のオンライン授業、Web授業、休校中でも勉強ができる仕組み、それを整えるべしということを教育委員会に私のほうからお願いをして、現実にそれで動いていっています。やり方はそれぞれの、各校の、時間がないですから、各校の自由に任せるけども、それができるようにせよということの大号令を今掛けています。それを具体化していっている段階、そして今、課題をなんとかキャッチして、現実に向けて動いてる状況です。僕自身も大号令を掛けましたけど、大号令掛けて、財政は責任持つけども、自由って言いましたが、それは当然、僕自身は何もしないということではなくて、その実現に向けて知事としてできることはしっかりやっていくということです。予算を編成していきます。
中身としまして、6月末までの緊急の対応策でこれをやります。次、いつ第2波、第3波が来るか分かりませんから。ですので、まずはそれぞれの各ご家庭で、端末がある家庭も多いと思います。PCとかタブレット、スマホを持たれている家庭も多いと思いますので、それをまずは活用させていただきたいと思います。これはBYOD方式といいますが、個人で所有しているスマホとかタブレット、ノートパソコンがあれば、それをまず活用していただくということです。そこにオンライン授業体制を乗せていくということをしたいと思います。
ここで問題になるのが、やはり通信環境が整っていない家庭環境があるということです。これをどうするかということですが、学校所有の、あるいは府立高校に端末は一定程度ありますので、端末は貸し出すことができると思います。今、課題に挙がってきているのが、いわゆるルーターです。Wi-Fiの環境を整えなきゃいけないわけですが、その家庭における。Wi-Fiがそもそもないという家庭で必要なものはルーターです。ルーターをわれわれも確保する必要があるんですが、現在こういう状況になっているので、今、実務方が把握している限りでは、このルーターの確保が非常に困難になっているというふうに聞いています。
だからお金だけの問題じゃなくて、そもそも大量の数のルーターを確保できないというのが実務方から問題点として挙がってきています。なので、これについて速やかに公募を実施したいと思います。毎月20ギガ以上の通信量と、そして必要見込み、5000台で挙げてますが、5000台程度を5月下旬に、このルーターを貸していただくか、あるいは大阪府で買うか、それは今、実務方が詰めていますが、いずれにしても大阪府として、それを取得して持ってない家庭にお渡しする。特にルーターについて、5月下旬に公募をします。そのための予算を計上します。
もう1つ、これが一番大きな今回の予算の中身になります。中小企業の、いわゆる休業要請外支援金です。まず、この間、先ほど申し上げたとおり、府民の皆さんに外出の自粛のお願いをしてきました。そして休業要請もお願いをしました。府民の皆さんが外に基本的にはもう出ないと。生活に必要なこと以外は外に出ないでくださいというのをお願いしてきまして、人の動きもずっと減らすということができました。感染も抑えることができましたが、同時に多くの、事業をされてる方には出血が伴っています。この間、休業要請のお願いをしたところについて、それに応じていただいたところに、法人、中小零細企業については100万円、個人の事業主については50万円の休業要請の協力金の制度を創設しました。これは先月からもうすでに受け付けを開始し、そして5月12日からもうすでに給付が、整ったところから給付をもうすでに開始してるという状況です。
その中で対象外になった企業、小売りの事業者の皆さんが当然あります。その皆さんも、やはりそもそも市民も府民も外に出てないという状況ですので自主休業をされたり、あるいは自主休業しなくても売り上げが大きく下がると。そして同じように厳しい状況に置かれてる事業者の皆さんがたくさんいらっしゃいます。その皆さんを、完璧じゃないかもしれませんが、お支えをしたいと思います。併せて、この間、僕も何度かテレビ出演して、そこで具体的に、VTRにも載ってきながら、要望というか現状をお聞きしたこともありましたし、テレビ外のところでもいろんな声をお聞きしてます。
それから大阪維新の会、自民党、公明党の皆さんからも話もありましたが、総体としてこの話がありましたが、やはり先の制度が、休業要請をしているところでも、本店が例えば奈良にある、でも事業は大阪でやってる。そのときにわれわれの休業要請の支援の制度というのは、これも市町村と共同でやりましたから、その市町村に所在すること、大阪府内につまり法人の本店、登記してる本店、そして個人事業主については、その事業所があると、拠点があるということが制度設計として、これはやってきたところでした。 そうなると、例えば奈良に本店があるんだけども大阪で商売してるよという方は対象外になる。大阪の支援制度は対象外になる。奈良でいくと、いや、奈良で商売してないから奈良に本店があっても対象外になるということで受けれないと。休業要請の対象になってるけど受けれないという方がいるという声もお聞きしてます。こういった方も対象にしていきたいと思います。
つまり対象は休業要請をしたところ以外全部です、全部。そして、ただ、売り上げについては休業要請の支援金と同じで、やはり売り上げが減ってないところは、もちろんこれは、どこもしんどい状況ですけど、売り上げが50%以上減になってる企業は全部対象にしていきます。企業の形態も、会社だけじゃなくてNPO法人とか、企業の形態は問いません。ですので介護施設であったり、いろんな、劇場であったり、もうそこは、範囲は問わずです。ただ、ほぼ自主休業に近いような、売り上げのダメージを受けてるところについては独自に支援をしていきます。
その中身についてですが、法人について2事業所以上行ってる法人、2店舗以上、2事業所以上行ってる法人については100万円。そして1事業所だけというところについては50万円の支援をします。そして個人事業主について2事業所以上やってるという方は50万円、そして1事業所については25万円の支援をさせていただきたいと思います。予算規模については300億円です。この財政をどうやって生み出すかということなんですが、この間、僕自身が言ってきたのは、もちろんこれは家賃に充てれます。家賃の固定費へも当然、支援対象ですし、どれに充てるかは自由。この間、言ってきたのが家賃です。固定費はどうしても重たい。重たい中で、家賃がすごく重たいので、これはなんとかしなきゃいけないという問題意識は強く今も持ってます。前から持ってました。
なので4月の上旬から、当時は、緊急事態宣言も7都府県に出てる状態のときからオープンの会議でもやりましたが、西村大臣に対して家賃の支払いの猶予法案をやってくれと。家賃をなんとか支援してくれということをこの間、訴えてきました。いろんなところで、わーわー、僕も大騒ぎしてきました、この家賃の対策については。国会において、なんとかこれは、大阪だけじゃなくて全国的な課題だから国でやってくれというので大騒ぎをしてきまして、国会においても野党5党の共同法案が提出されました。これは維新の会も共産党も社民党も、立民、国民、それぞれ思想・信条は異なりますが、そういったところでも共同提案をするということで、提案まで国会議員の皆さんにもやっていただきました。
それも受けて、自民党においてもこれは必要だと、与党においても必要だということで、今かなり制度が固まってきてますし、国において家賃の支援をするという方向性が、ほぼ僕は固まったと思ってます。これは本当に成果だと思っていますし、喜ばしいことだというふうに思ってます。国もそこを聞き入れていただけたというふうに思っていますので、感謝も申し上げたいと思います。それで困っている事業者が多いですから。中身を見ましても、東京の家賃を基準にするということで、6ヶ月の支援、合わせて、法人であれば300万円、50万円掛ける6カ月で300万円、個人であれば150万円ということで、その中身についても十分ではないという意見は、それは当然、常に出てきますが、それでもかなり踏み込んだ内容のことを国において実施されるということになったと思います。
ですので、これまで僕が言ってきたのは、国がやらなかったら家賃を独自支援しますよ、あるいは国が不十分であれば家賃の上乗せをしますよと言ってきましたが、そこの方向を、財源を転換して、今回の休業要請にはならなかった対象外の皆さんに、家賃も含めた、使い方は自由ですけども、その支援をしていくと、そういうふうに判断した。いわゆる隙間に落ち込んだ事業者の皆さんを支援するという方針でいくべしということの判断をしたということです。ですので今後、家賃支援策については国で行われますが、引き続き僕自身も、やはりこれはスピード感を持ってやってもらいたい等々を含めて、国に対しては働き掛けをしていきたいと思いますが、大阪府独自の支援策としては休業要請から外れた、でも非常に事業がしんどいよという皆さんを支えるというところを支援してまいりたいと思います。僕からは以上です。
記者:休業要請外支援金についてお伺いします。先ほど自主休業まで範囲を広げるというふうにおっしゃっていたんですけれども、府としてどれぐらいの事業所数があるというふうに見込んで、この制度を立てられたのでしょうか。
吉村府知事:予測値としては6万社を予測値としています。現実に自主休業したかどうかは関係ないです。売り上げが前年比ベースで50%以上減になっている中小企業、個人事業主の皆さんで、休業要請をした範囲の企業外のところでいくと約6万社だろうというふうに認識をしています。なので、休業要請をお願いした社も約6万社ですので、だいたい同じぐらいの数字かなというふうに思っています。ちなみに府内の中小企業、零細企業を合わせた事業所数は27万社というふうに理解をしていますので、だから合わせて12万社が支援対象ですね、休業要請支援金を入れたら。40%ぐらいかなっていうふうに思っています。
記者:そうすると自主休業したかどうかは関わらないということで、休業要請支援金については、休業要請を期間内でしなければ範囲に入らないということがあったと思うんですけれども、そこの公平性みたいなものはどう考えていらっしゃいますでしょうか。休業要請を、支援金をもらうには一定の条件があったかと思うんですけれども、今回、休業要請をしていない事業者はみんな、売り上げが落ちていたらもらえるということで、休業要請をされていたほうは、休業要請に従っていなかったというところで、お金をもらえるところともらえないところと出てきてると思うんですけれども、そこの公平性はどう考えてらっしゃいますか。
吉村府知事:まず今回のこちらの休業要請外のところについては50%以上減ということですから、前年比較で50%減といえば、これはもう実質的に休業するに、売り上げですね。売り上げが半減以上となるので、実質的にはもう休業にほぼ近いような状況だと、それぐらい大きなダメージを受けている企業だと思います、企業、個人事業主だと思いますので、そこはしっかり支援をしていこうというふうに思っています。そもそも休業要請を掛けているわけじゃありませんから、現実に休業してるかどうかは現実、要件には入れません。一方で、休業要請をお願いしたところについて、やはりこれは応じていただけたというところについては支援金を支給しましたが、やはりそれは休業要請にもかかわらず応じないと、営業し続けるというところについては、そこはもう協力もいただけなかったわけなので、それはもう自分のところでやっていくというふうに判断をされたというふうに思ってますから、そういった意味では、そこについての支援は当然、これは対象外にすると。
公平性という観点で言うと、ある程度、金額面でも公平性を保とうという判断をしています。おっしゃるとおり、ここは現実に休業をしてなくても売り上げが50%以上減になったら対象になりますので。例えば法人であれば、1事業所であれば50万円。休業要請支援金のときは100万円でしたから。約その半分の金額。個人のほうも、約その半分の、約というか、半分の金額。ここで公平性を保とうというふうに判断をしてます。ただ、それでも事業所がやっぱり増えてくると、支援、同じように、これはこの間と違って法人とか所在地で判断していませんので、やっぱり店舗数で判断しますから、複数店舗になればそれだけ家賃や経費も掛かってきますので、2事業所以上あれば100万円と50万円。ここは金額が合ってきますけども、基本的に1事業所しかないところは50万円と25万円ということで、休業要請支援金よりは、その時点では金額が少ない金額になりますので、ここも含めて全体として公平性を判断していっているという状況です。完全に公平というのは、、もうなかなか、この制度は難しいですから、その中で考えられるところを取っているという状況です。
記者:家賃支援策については先ほどおっしゃっていたとおり、国が今やっているというところで、府独自のものはいったん、今回はもうやめるということになるということでよろしいでしょうか。
吉村府知事:ええ、その理解で結構です。その分をこちらのほうに回す。回すというか、こっちの支援を強化しようと。家賃の支援がなかったら、これはやっていこう、府独自でもやっていこうっていうんで、わーわーやってきましたけども、国が、もうあそこまでいったら確実にやると思いますから、そこはもう、ちょっと国にお任せをして、家賃の部分については。ある程度、内容も、スピード感が非常に疑問なんですけど、内容としてはそれなりに、100%じゃないけどしっかりしたものになってるかなと思いますので、そこに上乗せをするよりは、休業要請外で外れて本当にしんどい思いをしている中小企業、個人事業主の皆さんを支えるべきじゃないかと、そう判断したということです。
記者:中小の家賃の支援なんですけれども、単発で1回の100万円、50万円ということでお考えでしょうか。
吉村府知事:ええ、そういうふうに考えてます。予定としては、これは5月議会に提案をいたしますので、5月22日が議会開会日で、26が審議日だったと思うので、もしそこで合意形成をいただければ、できれば5月中ぐらいから受け付けを開始して、6月には支給が開始できるような、そういったスピード感で、それを目標として進めていきたいと思っています。
記者:先ほどの質問ともかぶるんですけど、決定経緯なんですけれども、これまでも自民党案、公明党案で3分の2を補助というのは、報道は出てたかと思うんですけども、その中でも知事は上乗せを検討されてましたが、それを切り替えて今回のこちらの形にしたというのは、いつごろなんでしょうかね、決められたの。
吉村府知事:国での議論の経緯というのは表に出てる情報網をキャッチしてましたし、表に出ない情報、政党間の情報というのを僕自身でキャッチをしてきました。その中で、これはもう政府、与党も法人であれば50万円、個人であれば25万円の3分の2と、これは東京の家賃を参考にしながらと。この金額にもいろんな議論が実は内部であったわけですけども、そこは50万円と25万円、そしてそれを6カ月分にすると、そして3分の2を支援するということがあったので、ですので考え方としては、例えば3分の1を府で補助するとか、そういう分かりやすい考え方もあるとは思いますが、そうなると75万円の家賃補助をすることになると、上乗せ分だけいくとね。そういう家賃に絞って国が決めるだろう家賃制度の上乗せをするべきなのか、あるいは休業要請の対象外になってるけども非常につらいという思いは、この間、僕も直接、たくさん受けてきました。なのでそこを並行して考えてきて、最終的にこちらを判断したということです。
記者:オンライン授業のことでお伺いしたいんですけれども、金額の規模感、補正予算の額はだいたい固まってるんでしょうか。
吉村府知事:いや、これはまだ詳細は定まってませんが、数億円単位だと思います。要はこれ、全部に配るというか、家、パソコンとかスマホを持ってる方は申し訳ないけど自分のを使ってくださいよと。6月末までに緊急にやるわけですから。1人1台パソコンというのは大阪府でもやるので、これはきっちりやりますが、ただ、次のコロナの第2波、第3波が来るときまで、いつ来るか分からないし、じゃあ秋冬までに全部整うかといったらそれは無理なので、だからやめようという思想じゃないのでね。なので6月末までって期限区切って、やり方を考えようと、できる方法を考えようとしたときには、やっぱりご自身で持たれてるやつはご利用いただかないと、なかなか成り立たないです。ですので、持っている方はそれをご利用いただく。持っていない方について、あるいは経済的に厳しい家庭の方で、そういった端末も持ってませんよと、Wi-Fiの環境もありませんよという方をどうするのかというのが、一番大きな課題になります。大阪府立の高校ではノートパソコンをそれぞれ学校に数十台ストックがありますから、そういったものをかき集めれば端末自体はそういった方にお貸しはできるだろうと。ないのがルーターというか、その家庭におけるWi-Fiの環境です。そこをなんとか支援したいということです。
ですので金額規模はそこまで大きくはなりませんが、そのルーター部分を確保する。その費用が予算になります。現実、実務方でいろいろ調べてる限りは、ルーターを早期に確保するというのは、この時期すごいみんなやっぱり出回ってるみたいで、確保しにくいってなってますので、公募でやります。どうしても公募やっても見つからないとなれば、これは例えば端末を、端末はありますから端末をお渡しして、オンライン授業とかでやった中身をDVDに焼いて、それを郵送でお渡しするだとか、これは100点満点の制度にはなかなかならないけども、できる限りのことはやっていこうと。その前提として、まずルーターの確保、今、市場にないということで、ほんまにないかどうかを確認するという意味でも、公募をしていこうじゃないかということです。そのための費用。今、僕が大号令掛けてまだ数日だと思います。大阪府の、今それぞれの公立高校で、じゃあ実際家に端末ありますかとか、家庭環境整ってますかっていう、今調査をしてるというふうには聞いてます。その調査はまだ上がってきてません。見込みとしては5000台程度じゃないかというので、予算は組みますが、今調査中です。走りながら考えてるというのが実態です。
記者:これはルーター、月々、通信料が掛かっているかと思っているかと思うんですけども、この通信料に関しても府が負担するお考えでしょうか。
吉村府知事:そういう考え方です。
記者:先ほどの1人1台パソコン、今の時点では2022年が目標となってますけども、これは前倒しも検討されてますか。
吉村府知事:はい。それも前倒しの検討はやってますが、いくら前倒ししたとしてもこの秋冬に全て完了するっていうのは難しいというふうに思ってますので、それは前倒しの検討をやりつつも、まずはいつ来るか分からないコロナの波に備えて6月末までにできることをやろうということです。前倒しについても検討中です。ただ、それはおそらく秋の議会とかそういうところになってくるんだろうなとは思っています。もう秋の議会になった段階で秋冬に入りますから、物理的に確保っていうのが、今年の冬は越えちゃうことになるだろうなと思ってるので。
でも今、一番気を付けなきゃいけないのは次の波ですし、これはいつ来るか分かんないけど、大阪府の専門家会議の意見でいくと、やっぱりインフルエンザと重なる時季は非常に気を付けたほうがいいという意見も聞いてるので、そういう意味では、今準備しとかなきゃ間に合わないのでこれをやると。で、1人1台についても時期は早めようと思ってますが、いくら早めてもこの秋冬には間に合わないから、それだったら今できることをやっていこうと、そういう考え方です。1人1台も早めていきたいとは思っています。
記者:危機を乗り越え未来をつくるの部分で伺いたいんですけれども、緊急事態宣言が解除されて、コロナの収束を見極めて時期は慎重に判断したいということですけれども、何か数値ですとか、国の方針が出たりとかで、出して、この時期でというふうに見極めたいというようなイメージがあるのか。例えば収束宣言なんかを出すことを考えているとかあれば教えてください。
吉村府知事:実際問題として、これは予算ですので、役所の予算ですから年度単位です。なので、来年の3月末ぐらいのペースでこれは見てます。ですので、緊急事態宣言が解除されたからといって、この予算を直ちに失効するということは考えていません。仮にもし緊急事態宣言が大阪は解除されたということが、それはいつか来るかも分かりません。併せて、例えば大阪のモデルで緑の日々がずっと続く、これもあり得ます。でも、だからといってすぐこの予算を失効しようというふうには考えてはないです。これは非常に慎重にやるべきじゃないかと思ってます。国でもこういうGo To何々キャンペーンみたいなのが予算化されてるので、皆さんもだいたいご承知だと思いますけど、国が予算つくったら自治体は同じように予算つくるので、予算づくりはしていきたいと思っています。だからさらにその次のステージというイメージで持ってます。
記者:すいません、もう1問伺いたいんですけれども、大阪モデルの3指標の関係なんですけれども、きのうまでの推移を見て、振り返られて、例えば基準クリアがちょっと難しいなと考えていたものですとか、あるいは全体を振り返ってかなり下回っていたなとか、受け止めをお願いしたいんですけれども。
吉村府知事:陽性者、とりわけ感染源不明の陽性者数っていうのが、僕はもうちょっと多いかなと思ってましたが、これが非常に低位で推移してるなという印象です。きのうも12名出ましたが、そのうち感染源不明は2名でした。12名の内訳を見たら、大阪では院内感染が発生してますんで、その院内感染の起きた方であったり、その濃厚接触者の方、それから院内感染が起きて感染した人の家族とか、いわゆる尻尾を追える範囲の感染者が大多数です。これは市中感染とは違うので僕はそれほど脅威には、院内感染は抑えなきゃ駄目だけど、市中感染という意味では脅威にはあんまり感じてません。脅威に感じるのはやっぱり感染源不明の方が増えてくると、多いということです。これがきのうも2名ということでした。一時期70名に達しましたから、1日でね。そういった意味では、ここは非常に抑えれてるなという印象です。
もう1つは陽性率です。陽性率ももう少し高いかなというふうに想定してましたが、今2%台で、だから検査数が毎日、もう僕も、毎朝検査数の報告を受けて、そして夕方に陽性者数の内訳の報告を受けるというのが日頃の日常業務になってます。かつては検査数が、例えば100件とかそんなんが多かったわけですけど、いまだに、今、これだけ感染者が減ってきても検査数は400件とか500件とか、そんな検査数の、毎朝報告を受けてるので、もうそういった意味では、検査に対して、普通に考えたらもっと感染者がいるだろうと思いながらも、ただ、現実にはそういった、例えば感染源不明2名ということで、陽性者率も非常に下がってきてると。確実に市中における感染っていうのは下がってると思います。
ただ、これはやはりこの緊急事態宣言において皆さんにご協力をいただいた結果、成果だと思います。社会経済活動をやると、あるいは徐々に解除するっていうことになると、人と人との接触は増えますから、どんだけ頑張っても。これは減らしていかなきゃいけないんですよ。でもそれはやっぱり増えちゃうから、ウイルスは広がる可能性は高くなります。なので、そういった意味ではゼロリスクを目指すんだったら、今の低い数値をずっと目指し続けるんだったら自粛生活を全員でずっとやり続けるっていうのが一番、それだったらできると思います。ただ、そうするともう1個の事業、事業というか社会経済が完全に死んじゃうので。そういった意味では、今後増えてくる可能性もあるだろうと思います。じゃあ増えてきたときに、それがリスクの範囲なのかどうか、これがまさにウイルスと共存するということだろうと思います。
なので、今後おそらくこれは増えますよ。増えると思います。そのときに、あのとき解除したからじゃないかとか、わーわー、これは批判を受ける。これはたぶん僕が批判を受けることになると思いますが、ただ、やはりゼロリスクを求めない以上、なんとか共存する道を、大阪モデルを中心に図っていきたい。それが、これはどうも危険値になりそうだとなれば、もう一度、再要請、いろんな休業の再要請等を行う。その数値も定めましたんで、しっかりモニタリングをしながら、なんとかウイルスと共存する道を歩み、そして、その間にワクチン、有効な治療薬、これができればコロナはコントロール下に置けるんじゃないかなと思います。コロナをコントロール下に置くまでは、ちょっと上がったり下がったりの波をもう覚悟しなきゃいけない。これが、われわれが今受け入れざるを得ない事実だと思ってます。
記者:休業要請外支援金についてお伺いします。募集の開始時期について決まっていたら教えていただきたいのと、あと財源は市町村との折半ではなく、府だけということでよろしかったでしょうか。
吉村府知事:まず議会のご議決をいただかなきゃいけないので、実務方の制度設計は進めていきますが、5月26日以降になろうかと思います。5月26日以降できるだけ早く、僕は5月中には受け付けができるようにしたいと思っています。休業要請支援金で一定のノウハウは獲得してますんで、そのシステムなんかもちょっと改修の必要はありますけども、やりながらやったら、とにかくこれはやっぱりスピード感が大事なので、5月中に受け付けを開始できるようにしたいと思います。6月中には現実に支給を開始できるという、このスケジュール感、5月受け付け、6月中できるだけ早い段階で支給開始、これを目標にしていきたいと思います。これについては、もう市町村との共同事業ではやりません。本当に市町村に協力していただいて、休業要請の支援機のあの制度はできたと思いますが、こちらのほうの制度については、もう大阪府の財政調整基金、今までためてきた貯金、もうずいぶん切り崩してますけども、そういったものも活用しながら、あとは国から来る交付金、そういったものを活用しながら、府として構築をしていきたいと思います。
記者:企業名の公表というのは同様にやっていくのでしょうか。
吉村府知事:それはやりません。休業要請にご協力いただいたという意味での公表を今、休業要請金ではやっていますけど、これは休業が条件になってませんから、特に公表するつもりはないです。
記者:休業要請支援金の現時点での応募件数と支給の件数について教えていただけますか。
吉村府知事:ウェブの応募件数が4万件、そして郵送の、ウェブで受け付けてから郵送で書類を受けて審査するわけですけど、書類審査が2万件、そして現実に給付をしているのが800件と聞いています。
記者:分かりました。あと支援金や融資など、中小の現時点での生き残りに今力を入れていると思うんですけれども、休業要請を解除したあとの中小の支援策、景気の浮揚策について教えてください。
吉村府知事:もっとも大きな景気の浮揚策は社会経済をやっぱり元に戻すことですよ。人の動きがなかったら経済は回らないですし、人が消費をしなかったら経済は回らないので、人が家にずっと縮こまったら経済は絶対に死んでしまうというのが、経済の実態です。でもできるだけ人との距離を取るとか、接触を減らすとか、また今日の夜、会議で決めていきますけど、いろんな行動、マスクをしたりとか、いろんな出てるじゃないですか、新しい行動様式。そういうのはできるだけ守っていただきながら、ただやはり社会経済活動を動かすというのは、人がやっぱり動かないと社会経済は動かないですから、感染症対策を取りながらなんとかそれを動かしていくというのが、一番大きな経済対策だろうと思っています。
それをその体制ができるまでの間、そしてこの1カ月間はものすごく大きな出血を伴いましたんで、そういった意味で休業要請支援金であったり、休業要請外支援金、それから国の持続化給付金であったり国の融資制度、そういったものをなんとかご活用いただきながら、十分じゃないかもしれないけれども、やっぱりあとは融資を、融資がないとなかなかこれはきついと思いますが、無利息・無利子の保証料無料の融資、3000万の融資がありますので、それ以外のセーフティーネット融資もありますから、そういったものを活用していただきながら、社会経済を徐々に戻していく、その経済対策を進めていきたいと思っています。それから家賃については、僕もわあわあ大騒ぎしてきましたんで、できるだけあれは、国でもやる方向はもう決まったと思うんですけど、早く執行してもらいたいというふうに思います。これは国会審議が要るとは聞いていますが。
ちなみに国の家賃支援策に上乗せするという案も、僕の頭では1つのパターンとして考えてましたが、それをしようとすると国のスキームが固まって、そして国の家賃支援策が執行されて、それが前提になるので、ちょっとスピード感に欠けるところもあるなというのがあったのも1つの理由です。今、だから国が6カ月分の支援金をどう、いつ渡すのかとかっていうのはちょっと表に出てきてないですし、最初なのか最後なのか、僕の今把握している範囲ですよ、そうだし。それから、これから予算の審議があると、国会の予算の審議というのは結構時間が掛かりますので、そういった意味ではこの家賃支援策を急いでやらなきゃいけないですけど、これはやってもらいたいと思います。そこに上にさらに乗せるという形になると、スピード感も乗せていかなきゃいけないので、大阪府として独自のスピード感で持っていけることも重要だという判断もあって、休業要請外支援金というのもつくった、それも1つの理由としてあります。でも家賃が重いのは分かってるから、あれ早くやってほしんですよ。
記者:補正予算外の、ちょっとそれとは関係ないところなんですけど、抗体検査について、府のアプリであるアスマイルを使うっていうご意向を示されていたと思うんですけれども、現段階でどのような方法を考えられるのか、またその利点というものをあらためて教えてもらってもいいですか、利点。
吉村府知事:利点。抗体検査、これはぜひ大阪府でやっていきたいと思います。市中にどれぐらい感染が広がっているのか、あるいは広がっていたのか。正確に、正確というか、ある程度、傾向を把握する必要があると思っています。この間、PCRをどんどん回して、陽性の疑いがある方をキャッチしてっていうことをやってきましたが、今は徐々に収束してると。今、このタイミングでいろんなことをやっていかなきゃいけないと思っています。そのうちの1つが抗体検査です。ですので、ひょっとしたら無症状の感染者って、結構広がってたんじゃないのと。それは、例えば慶應大学病院で無作為に、無作為というか病院に来る方で抗体検査をする、神戸市立病院で検査をする、大阪市大病院で検査をすると、病院単位での検査っていうのはありました。例えば市大病院であれば1%の方が、抗体を持たれている、つまりウイルスが1回入ってきてるということです。感染しているということですね。
1%というと、これは大阪府民でいくと、880万人ですから、8万8000人、約9万人の方が実は大阪府民は抗体を持っているんじゃないか、それが広がってたんじゃないかっていうのが、単純に市大病院の数値を当てはめるとそういうことになります。ただ、やはりこれはサンプルも300人、確か300人だったと思いますが、サンプルが非常に少ないですし、病院での抗体検査なので、やはりそこにバイアスが掛かってる可能性があります。重要なのはバイアスを掛けないことです。この抗体検査。つまり、その人に抗体を持ってるかどうかという調査というよりは、大阪府民全体にどのぐらい広がってるんだろうかというのが調査目的です。もしわーっと広がってるのであれば、実はこの病気の致死率って今2~3%といわれてますが、そんなに高い致死率じゃないんじゃないのという可能性もこれはありますし、これは安全だという意味じゃなくて、真実という意味です。
もしこれが一定程度広がってたということであれば、じゃあそれに対しての対策、今後取りうる対策ということの参考にもなると思ってます。僕は第3波の大きな感染爆発が来たときに何が重要かといったらICUだと思っているので、じゃあそのICUってどのぐらい準備しておかなきゃいけないのという、その予測も含めて、どのぐらい市中感染ってあるんだろうかと、感染率をきちんと割り出すと、これは非常に重要だと思ってます。なので、これをやっていこうと。そこで重要なのは、先ほど申し上げたとおり、大阪市大病院とか、すごい先進的にやってくれてありがたいですが、やはりできるだけバイアスを取り除くっていうのが重要です。なので、まず抗体検査の正確性については、ある程度国もこの間調査をやってきて、正確性が保てる抗体検査のキットが特定されたということです。もう1つの問題としては抗体検査のキットの正確性、これが不正確だったら参考にならないので、そういった意味で、それも1つ課題でしたが、そこは1つ厚労省が今までやってきてくれて、どうも乗り越えられたと。
じゃあ次どうするかということですが、今度はその検査の対象です。対象を考えたときに、バイアスが掛からない対象にしなきゃいけないということで、大阪府民の中でも特定の地域に偏ってはならないと思ってます。特定の年代に偏ってはならないと思ってます。特定の性別に偏ってもならないと思ってます。なので、そういった意味でできるだけ正確な数字を出すために何が必要かって考えたときに、使えるのがアスマイルだというのが僕らの考え方。アスマイルってなんなのというと、僕もアスマイルに登録してますが、いろんなところでアスマイルに登録してねっていうので、万歩計が自動に計れたりだとか、普段の健康維持しましょうよみたいな、そういったアプリです。このアスマイルの現在の仮登録者が約10万人いらっしゃいます。アスマイルの本登録をしてくれている方が約6万5000人います。6万5000人で本登録してくれてる方は住所まで打ち込んでくれてます。つまり、その人がどこに住んでるのか、年齢は、年代は幾らなのか、男女はどうなのか、そういった情報もわれわれとしては把握できます。
ですのでそこでサンプリングを、じゃあ大阪市内はこのぐらい、北部はこのぐらい、南部はこのぐらい、性別はこういうところと。できるだけ広くばらけさせることで、大阪府全域の感染状況というのを把握したいと思ってます。それをやるのにアスマイルが非常に有効だと思ってます。ですから、規模としてはだいたい2000から3000ぐらいの規模でやろうと思ってます。6月中には実施したいと思ってます。アスマイルに登録していただいている方から、ちょっとこれは実務方にもうちょっと詰めてもらいますけど、何か応募の仕方を決めて、応募していただいて、協力していただける方を募集して、こっち側でセレクトはできますから、できるだけバイアスが掛からないセレクトにして、2000から3000の抗体検査を6月中に実施する。その結果、2000から3000取れればだいたい大阪の傾向はつかめますから、それを6月にはやりたいと思ってます。もうしばらくしたら詳細の発表もできるだろうと思ってます。
記者:ごめんなさい、追加で1点だけ。これはアスマイルの利用者以外の方は、じゃあ基本的には対象にはならないっていう感じになるんですか。
吉村府知事:ええ。今は対象にはしないでおこうと思ってます。6万5000人すでにいらっしゃいますから。誰かが心配だから抗体検査してっていう目的じゃないので。
記者:大阪大の中野教授が提唱されているK値という考え方について知事も注目されているということですが、どういうふうに注目しているのかというのと、また府の専門家会議で意見を聞くことを準備に入るとありますが、現在大阪モデルというモデルが走ってる中で、府としてK値という考え方、どういうふうに活用していくかという展望もあれば教えてください。
吉村府知事:現時点で大阪モデルの新たな数値に取り入れようとまでは考えてはいません。なんで注目してるかというと、K値というのは大阪モデルとは全然違うところで研究された数字で、これは阪大の数理学の研究をされてる方で、物理学だったと思うんですけど、中野教授、感染症とは関係ないですが、そういった数理モデルの研究をされている方が編み出した数値で、そんなに難しい数字ではなくて、1マイナス総感染者数を分母にして、分子に1週間の感染者の増減という、非常にシンプルな数式です。これは全体に占める1週間の感染者の動向がどうなってるのっていうのを数値化していって、それを点で取っていって、線にしたらどうなるかっていうのを分析されているものです、簡単に言えばね。研究者だからもっと詳しいんでしょうけど、僕の頭の知識のレベルだとそういうことなんですけど、分かりやすく言うとそういうことだと思います。
それをドイツとか、ヨーロッパ等々で分析をされてます、現実に。そうすると、だいたい20日ぐらい先の数字がどうなるかというのが読めてくると。収束傾向がどういうふうに収束をしていって、20日先ぐらいがどうなってるんだろうか、少し先の未来をそれで予測できる、現実にそれが当たってるということなんですね。なので、それで東京のK値とか大阪のK値とかも出されてます。そのK値の考え方というのは、われわれがやった大阪モデルに非常に近い数字です。
われわれが、実はこれ一番危険だったって今振り返って判断できるのが3月の末なんですね、実は。4月の緊急事態宣言時じゃないんですよ。3月の末、ちょうど僕がこの場で夜のナイトクラスターが、夜の飲み屋さんで接客を伴うお店でクラスターが発生してますと。あるいは兵庫と大阪の行き来やめてくださいとか言ってるあのときが実は一番、数値を当てはめると危なかったというのが大阪モデルでは、そういう算出になってます。K値でやってもやっぱりそういう算出になって、非常に合致してるんですね。
なので、その数理モデルってなんなのっていうんで、僕非常に興味もありますし、現実に健康医療部と中野教授がやりとりをしてるというのも聞いてます。なので、これから大事になってくるのは、今は僕は確実に減少傾向だと思います。ただ、必ずこれは第2波、第3波で上がっていきます。そのときをいかに早くキャッチして抑え込むか。そうすることによって感染がやっぱりうわーっと増えてきたら、まず経済に対するダメージも大きいし、それが抑えられなく、指数関数的に伸びたら、これは医療崩壊になります。
なので、できるだけ早い段階で、危険な兆候を察知する仕組みが要ると思ってます。それが今ないから、僕らは大阪モデルを作って判断していこうというふうにやってるわけですけど、K値モデルもまさにそれを想定できるものになってますので、その考え方というのはどういうものなの。で、大阪が早くリスクを、兆候を、第2波、第3波の大きな波の兆候を察知するには、どういうふうにしていったらいいかというところを、専門家としてのアドバイスをお聞きしたいなと思ってます。
なので、これについては大阪府の専門家会議の、例えば砂川先生、疫学調査でオブザーバーで入っていただいてますが、砂川先生と同じような立場で、一度オブザーバーでもし中野教授が大丈夫であれば来ていただいて、いろいろK値の話とか、それを大阪に当てはめたらどうなのかとか、どういったときに注意しなきゃいけないかとか、そういったことのアドバイスを受けたいと思ってます。
記者:冒頭にもありましたが大阪モデルが今日の夜、達成していれば16日から段階的に解除というふうなことなんですけれども、事業者の皆さんにとってはおよそ1カ月、2カ月ほど休業をされてきたわけですけども、あらためて、今日の夜なのでまだ解除されるかどうかは決まったわけではありませんけれども、事業者の皆さま、皆さん協力されてきたと思うんですが、そこに対して知事からの何かありますでしょうか。
吉村府知事:この間、感染を抑えるという、命を守るというために多くの事業者の皆さんにご協力をいただきました。これは本当に感謝を申し上げたいと思います。その協力があって感染拡大を抑えられたというふうに思っています。今日、緑のランプがつくかどうか、今日は最終になりますが、それは緑のランプがつくということがあれば、やっぱりそれは休業に協力していただいた皆さん、それから外出自粛に応じていただいた皆さんの協力があってのことだというふうに思ってるから感謝を申し上げたいというふうに思います。
ただそこがゴールではないので、またこれは油断をすれば黄色のランプがつき、赤のランプがつくというのは、これは十分あり得ますから、なんとか緑のランプで押さえ込みながら社会経済を復活させていくと。そこに、まだゴールではないですが、そこを目指してぜひまたご協力をいただきたいと思いますし、僕自身も難しい判断ですがウイルスとの共存、社会経済生活と感染拡大を抑えるというのをなんとか両立でやっていきたいと思いますので、ぜひまたそういったことと共にお願いしたいと思います。
記者:あと1点、現状ではコロナの感染者数がかなり減ってきている状況ではあります。第2波、第3波が来るかもしれないんですけれども、現状、宿泊療養などで、今日もありましたが、現在1500室を6000室分、確保すると。あと病院に関しても空いている病床を確保するというふうなことで今1000であったり広げていくというふうなことなんですけれども、先日の専門家会議で稼働的な病床の確保の在り方というのは言われてたと思うんですけれども、その辺り現状が続いた場合にこういった病床の確保であったりとか、宿泊療養者の部屋の確保であったりその辺りどのようにお考えになられてますか。
吉村府知事:まず宿泊療養施設については、これは一定数の数の確保というのはやっていきたいと思ってます。今1500室ありますので十分確保はできています、今の状況だと。ただ次、第2波、第3波がいつくるか分からないので、そこはしっかり確保していきたいと思います。急激に増えるってことはないかも、増やすっていうことは、予算は組みますけどね、急激にこれを、じゃあ5月中に、6月中に6000にするということはないと思いますが、それは状況を見ながらですけども、それは確保していきたいと思ってます。大事なのは、やっぱり重症病床ですよ。今188確保してます。今、重症病床の使用率が約20%台になってると。逆に言うと80%稼働してないということになります。これはよく考えなきゃいけないのが、病気はコロナだけじゃないですから、例えば脳梗塞で倒れられた方、交通事故に遭われて重傷になられた方、皆さんICUを必要とされます。ですので、そういった意味では、そこが、コロナの病床が空いてくる日が続くんであれば、これはそういったところにも使えるようにというのは、やっぱりこれは合理的な考え方だし当然の考え方だと思います。
ただここでもう1個、考えなきゃいけないのが実はコロナの病床確保というのは非常に難しくて、これは国も診療報酬もそんなに、上げてくれてはいますけども、ほかの病気とか、ほかのけがと比べたらそこまで高くないという状況だし、コロナの場合はそういう意味で受け入れたら受け入れるほど赤字になるという構造になってます、診療報酬上は。非常にたくさんのお医者さん、看護師さん、未知のウイルスなので、が、治療に当たることにもなります。それからベッドの使用期間、これも非常に長いです、ほかの病気とかと比べて。そういった意味でいくと非常に確保しづらいんです。だからいったんもし188っていうのを減らしてしまうと、じゃあ次、確保するっていうのが、もしうわっと増えてきたときに確保できない状況になる、これも当然あり得るわけで、そのときに、ベッド数ないやんかって言われたら、これはもう、それを受け入れますかっていう単純に僕もやっぱり言えないです、これは。なので、府民の皆さんにね。ほかの病気で使ってるんだから、それはなくても仕方ないでしょ、やっぱり言えない。このバランスがものすごく難しいんです、このコロナの病床確保っていうのは。ホテルは、これは確保できますけどね。これを確保しても病床は減らないから。
でもICUっていうのは今、大阪に1000床です。500床がICUで、HCUっていうちょっと下のところが約500床、全部で1000床なんです。そのうち188を今コロナで確保してもらってますから、そういった意味ではコロナの患者数が減ってきたら、そこはちょっと圧縮するっていうのは、現場の先生からしたらこれは当然の合理的な判断だと思います。でも、わっと上がってきたときに、じゃあ確保できてなかったら、これは今度、受け入れられないってことになるので、そういった意味で僕が今、考えてるのは、きちんと188床、まずこれを確保してくださいと。もしコロナが増えてきたときには、きちんとコロナで対応できるように、これは必ず確保してくれと。ただその間、何か稼働的に動かせるような仕組みがつくれるんであれば、それはありうるんじゃないか。そこを今、実務方に指示をして、病院の皆さんとも現場の皆さんとも議論して今、何が一番いいだろうかっていうのは進めてる最中です。
なので実際に振り返ってみたら、コロナの重症病床、これはもう数字でもオープンにしてますが、確保してる重症病床を超えたコロナの患者数、重症者って出てきた時期があるんです、4月の頭だったと思いますけど。そのときどうしたのっていったら、もうそれぞれの病院に個別にお願いして、コロナの重症患者を受け入れてくれっていうのを個別にお願いしてなんとか対応したということです。もしあれがあのままずっと続いて指数関数的に増えたら、もう医療崩壊ですよ。というような状況になるのが、これはコロナだし、コロナの重症病床を確保するっていうのがいかに難しいかっていうのは僕らも肌で感じてるので、わっと僕が号令掛けてすっと確保できるもんじゃないんですね。なのでそういった意味では、ちゃんとコロナが増えたときには確保できるっていうことを条件にした稼働システムっていうのを今、指示をしているところです。
だから本当は、そういう場合に備えて僕は今のうちにハード設備だけでも、ICUセンターみたいなのを、僕は、国立のICUセンターつくってくれっていうのはそういうところに趣旨があるんですよ。ICUセンターつくるっていったら、いや吉村、おまえまた分かんない、医療現場のこと知らないのに言ってんなみたいなことを言う人もいると思いますが、なんでかっていうとそこで、ICUで一番必要なのっていうのは人なんですよ。お医者さんであり看護師さん、実は設備があればいいもんじゃなくて、そこがなかったらまったく機能しないんです、ICUっていうのは。じゃあICUセンターつくったら、どこの病院でどんだけ人出すんですかっていう話をすると絶対、話は、これは前に進まないからやらないってことになるんですよ。
だから人の話はちょっともう置いといて、まず箱をつくろうと。急激にわって増えても箱は急にはつくれないから、箱をつくってきちんとしたICUに合う酸素管、それから酸素の圧力ってあるんですけど、そういうのも設備だけつくっとこうと。ひょっとしたらそこに人はもう無人のICU施設だから、もう使わなくて終わるかもしれないけども、もしオーバーシュートしたときには多くの人の命を救うことになるよと、それが。これはやっぱり、さっき言ったように今188確保してるけど、一挙にこれを300とか400確保できないから、それをつくっておきましょうよっていうのが今の僕の国に対する提案です。
もしそうなったときに、じゃあ人どうすんのってなるけど、そこはもうそのとき日本国民一致して考えたらいい。僕はなんとかなるとは思うんですけどね。こんなこと言ったらまた、吉村、無責任だって言われるかもしれないけど、ないほうが僕は無責任だと思うし、それに費用が掛かるじゃないかっていうんですけど、今のこの予算を見てると、皆さん、僕も含めて10万円配る予算で12兆円ですから、それから見たらすずめの涙みたいな金額で、これはつくれるので、津波が来るときに今、防潮堤で一生懸命、高い防潮堤とか耐震やってるのと同じように、それより目に見えたリスクが近いわけだから、僕はそれをつくるべきじゃないかなと。
だからICUセンターの発想も、いかにICUを確保するのが難しいか。そしてそれが非常に重要であるかと認識してるからです。諸外国の例を見ても解除基準っていうのはICUがどんだけ空いてるかっていうのをやっぱり条件にしてる国が多いですから、最後、行き着くところはICUだなというふうに思ってます。
司会:次のご質問、先ほど手を挙げられた4名の方でもう、すいません、お時間、最後その4名の方で終わらせていただきます。
記者:すいません、今日の夜のことなんですけども、兵庫、それから京都との連携というお話をされてましたけども、どの辺、今進んでいるのか、ちょっとそこを教えてください。
吉村府知事:できるだけ、大阪モデルをそのまままねしてくださいとは、僕は毛頭も思わないし、それぞれの知事で考えたらいいと思っていますが、ただ休業要請の解除の範囲、中身については、やはり京阪神は範囲が、経済圏が非常に近いので、できるだけ一緒に、一緒の中身にしたいと思っています。これはこれまでずっと言ってきたことですし、現実に調整もしてきたところです。これも最終調整にはなりますが、京都府と兵庫県と、おそらくは同じ範囲でできるだろうという、今、最後の調整に入っています。
記者:今の質問にちょっと関連してなんですけれども、先日、兵庫県の井戸知事のほうが、県立の美術館とか博物館は休業要請の解除の対象外にするということをおっしゃってるんですけれども、現時点で大阪府と調整がつかなかったりとか難航したり、基準で違いがあるものについて何かあればお伺いしたいと思います。
吉村府知事:この範囲についても今日の夜の会議でやりますし、9時からまた記者会見をこの場で開きますんで、そのときにやったほうが正確だと思いますが、そこでやりたいとは思います。ただこの間、いろいろ詰めてきまして、それぞれの府県に考え方はありますが、共通してる考え方はできるだけ一緒に合わせたほうがいいよねっていうのは共通の考え方でした。その間、これまで詰めてきて、もう今、最終段階でやっていますが、おそらくは全ての項目において共通にできるんじゃないかと思ってます。ただこれは最終決定権者は井戸知事、兵庫、京都、それぞれ知事がいらっしゃいますので、いや、これはやらんと決めたら、もうそこまでですから。選挙で選ばれた最終の決定権者なので、僕が決めることはできないですけれども。今、この3人の共通認識としては、あと、もうまさに最終段階まで差し掛かっているという状況です。なんとか3府県は一致させたいと思っています。
記者:6号補正に挙がってます休業要請外支援金についてなんですけれども、こちらは22日の公表に向けてまだ詰めておられるところだと思うんですが、事務の受け付け等々、執行の体制について休業要請支援金の場合は、今、商工労働部でやってはると思うんですけども、どこでどのような形でやるか、もしお考えがあればお聞かせください。
吉村府知事:同じです。商工労働部でやります。大阪府が、当然、これは大阪府の施策なんで、大阪府が受け付けますし、今と同じ仕組みでやります。一定システムの改修はやりますけども、ノウハウはもう前の休業要請支援金とほぼイコールのところも、似てるところもあるので、ノウハウも獲得してますから、ここは大阪府の商工労働部でやります。人員については、体制強化、このための人員を、体制強化はやった上で、商工労働部で受けます。
記者:この事業について、予算規模は今で300が上がってますけども、これは府単費で出すと財政調整基金が、知事がおっしゃったように、もうだいぶ少なくなってくると思うんですけれども、今後この6号補正までいくと、単純に計算すると、もうあと財政調整基金はあと数百億円を切ると思うんですけれども、今後必要になってくる施策については、どのような形で財源を確保するか。その中で例えば中止になってるイベントとかのみならず、今年度当初で予定してた事業を中止して、減額補正してお金をつくった上でコロナ対策に充てていくようなことも考えられるのか、今お考えがあればお聞かせください。
吉村府知事:まず財源として、これまで大阪府は赤字体制でしたけど、橋下知事のときからなんとか黒字になって、すっからかんだった財調基金も1500億円までためてきたという、これは僕じゃなくて橋下知事、松井知事、そしてその間の議員の皆さん、理事者の皆さんがしっかりためてきてくれた部分があって、この政策ができてると思います。だから今は大阪府にとって緊急事態時でもあるので、その緊急事態のためにためてきたのが、この財政調整基金なので、まさに今ここを活用していこうということですし、ということです。あとは併せて国に対して交付金の要請もかなり僕からもいろんな上から下からお願いをしていって、大阪府は前回の交付金でいくと、北海道に続いて2番目に多い交付金を受け取るということもできてますし、国からの支援金と財政調整基金とを合わせて、なんとかこの財政としては見込みを付けたという状況です。
決して楽な状況ではないし、厳しい状況であることは間違いないですが、今もっと厳しいのは府民の皆さんだと思うので、そこの支援をしていきたいと思います。予算の執行については、しっかりとこの5月議会においても、一定程度、必要がないというものについては見直しをしていく提案はしたいと思ってます。減額補正については、これは減額補正という意味でやるのは、おそらく9月議会とかそういうことになってくるだろうと思います。5月については方向性、予算の執行についても厳密に見ていきます。必要な予算については失効しないという判断もしていきます。もし減額補正が必要であれば、これは9月の議会でやるということになるだろうと思っています。
記者:あと1点だけ、すいません、先ほど言及がありました抗体検査ですけれども、これは大阪府は阪神圏でやはり兵庫県・京都府在住の人も出入りが多いわけですけれども、大阪府単独事業としてこれをやるお考えなんでしょうか。
吉村府知事:ええ、大阪府でやろうと思っています。
司会:そしたら最後のご質問、すいません、最後でお願いします。後ろ、お2人。後ろ。
記者:学校のリモート事業のことなんですけど、家庭の通信環境がないところの設定というのも、これ、要は通信費も負担するとなると、Wi-Fiとかそういうのを持っている家でも、それをやめちゃって、これやったほうが府が出してくれていいじゃないかと。つまり、あれは端末限定をするわけじゃないから、僕みたいなけちな考え方をするような人は大阪府民にいないのかもしれないけど、そういうようなことって想定されてるんでしょうか。
吉村府知事:それは想定してまして、今やり方いろいろ考えてます。全部負担してもらうというつもりも当然ないし、一定の、例えば所得制限だとか、いわゆる貧困な状況にあって、所得がなかなか厳しいよという家庭は無償にする。あるいはきちんと払えるところは申し訳ないけど、これはちょっと払ってねというようなことをやるやり方等々、幾つかやり方があると思ってますが、そういうやり方で考えてます。学校の場合は就学援助費の仕組みもあるので、ちょっとそこは幅広に取ってるところあるんですけど、そこは全員にするのか、あるいは家庭環境、経済環境が厳しいところに限るのか、ちょっとそこは制度設計はしたいと思います。持ってる人も全員こっち側にわーって流れてきたら制度として成り立たないので、そうならないような仕組みは考えたいと思ってます。
司会:すいません、あとお2方、手あがってましたので、最後お2方、お願いします。
記者:5号補正の介護施設の支援なんですけれども、財源については国の基金等、国庫を活用するということなんですが、あらためて介護施設での感染防止の重要性というのを伺いたいのと、あと通所型の施設というのは対象ではないということでしょうか。
吉村府知事:まず介護施設においては、やはり高齢の方がたくさんいらっしゃると。そしてやっぱり持病もお持ちの方もたくさんいらっしゃるという状況だと思います。このコロナの特性として、そこで施設内感染が広がれば、多くの方の命が奪われるということで、最も警戒しなきゃいけない施設の1つが介護施設だと思ってます。それだけやはり支援もしっかりしていかなきゃいけないと思ってます。介護、市町村か都道府県かという、そういう問題もあるんですけど、都道府県としてやっぱり支えるべきところはしっかりと支えていきたいと思ってます。そういう意味でこの簡易施設の設置、多床室の個室化という、この設備を整備することで、できるだけ感染拡大を防止していくというのが重要だろうと思ってます。
それからやはり消毒液とか感染防止の、そういったマスクだとか、そういうようなものも非常に重要です。ここが不足しているとも聞いているので、5月上旬からマスクなんかを配るということも、今まで医療機関中心にやってましたけど、介護施設に対してもやるということを今、進めてるところです。これはデイサービスにも適用あるかどうかというのは、ちょっとまた部局に確認して報告はしたいと思います。
記者:橋下徹時代に進められた保健所の削減と病院の統廃合について、橋下さんご自身も現場を疲弊させていると思うとツイートされてるんですが、これを実感させているのかということと、この政策を方針転換されるのか、保健所を増やしたりとか、コロナ専用病院をつくったりとか、そういう方向に変えるのかどうかをお伺いしたいんですが。
吉村府知事:まず質問の前提に誤りがあるのでご指摘をさせていただきたいと思います。保健所の削減というか、保健所の統合をしたのは橋下知事時代ではなくて、太田府政時代ですので、まずそこは事実誤認なきようお願いしたいと思います。一部の週刊誌やネット上の情報でそういうのが出てますが、それは明らかな事実誤認です。橋下時代にやったのではなくて、太田府政時代に保健所の統合というので、14カ所の支所を全て統合するというようなことをやったと、それが事実です。当時は、別に僕は太田府政を批判するつもりはなくて、当時は国の方針としてもそういう方針だったというふうにも聞いてます。それからいろんなネット上のグラフとかで出てくると、ここ減ってるやんかってあるんですけども、保健所の数が減ってるんじゃなくて、保健所の中核市移行というのがあります。これは中核市も保健所を持つという権限が認められるようになりました。それに伴って、大阪府がそれまで持っていた保健所を中核市に移行する。だから結局数は減ってるわけではなくて、その責任主体が変わってるということで、削減ということではありません。だから削減したという前提事実自体がまず質問として間違えてるというのはご指摘をしておきたいと思います。
その上で、今保健所がこのコロナによって非常に多忙になってるのは事実でありまして、それについてこのコロナが発生してから、大阪市の保健所もそうですし、一番多忙なのは大阪市保健所ですけど、他部局のメンバーをどんどんその保健所に配置をして、人員を強化して、そしてその対応に当たってるというのが状況です。それからコロナ専門病院、これは非常に重要だと思ってまして、やはり命を守る、いろんな院内感染もある、今後のことを考えたときに、やっぱりコロナの専門病院、非常に重要です。ここは一口に言ってもなかなか実現するのは難しいところを、松井市長の大きな判断の下で、十三市民病院をコロナの中等症の専門病院にするというのは非常に大きな判断だったと思います。
その間、入院されてる方の手当てとか、それもしっかりやりながらも、一方でやはりコロナの専門病院をこれから、どこの都道府県もつくれてないと思いますが、大阪でまず1つつくったというのは大きな医療体制の強化につながってると思います。それから第2のコロナ専門病院をつくるということで、今、阪和第二病院と、民間の病院に協力をいただいて、よし、やってやろうというふうに言っていただいている民間病院があるので、そこで第2のコロナ専門病院を今、方向が決まりましたから、そこで今やっているという最中です。ここは軽症の高齢者の方を中心とした専門病院にしていきたいと思います。なんとか大阪全体で医療体制も維持しながら、コロナの医療体制を強化するということを進めていきたいと思います。
記者:すいません、もう1点。大阪の出口モデルについて、和歌山県知事がおおむね評価しつつも、和歌山並みのPCR検査体制が必要ではないかという提案、発信をされてるんですが、これの受け止めと、あとそれに関連して、橋下徹さんは2日で、スピードで、非常に早くPCR検査を受けられて、ご本人はテレビ番組で元知事のせいじゃないかと聞かれて否定されてたんですが、とすれば橋下さんが住まれてるところは和歌山並みのスピード検査が可能だったということになると思うんですが、その辺の、和歌山並みの検査の必要性と、橋下さんが早かった原因について、理由について、2点お伺いしたいんですが。
吉村府知事:和歌山県知事がどのように、和歌山県知事の意見としてお受けをしますが、大阪府として検査体制、これは今890軒の検査体制で、400件、500件ぐらいの検査を回してるという状況なので、決して検査体制に不備があるとは思っていません。おそらく和歌山県より圧倒的に大阪府のほうが検査能力は高いというふうに思っています。和歌山県知事がどう発言されたかは、詳細までは承知していません。もっと承知してないのが、橋下前知事のPCR検査についてはまったく知りません。
司会:それではこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。
以上 文字起こし㈱InStyle
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