司会:それではただいまから、新型コロナウイルス感染症への対応について記者会見を始めます。出席者につきましては、お手元に配付の座席表の通りでございます。初めに小池都知事から発言がございます。その後、質疑応答を行います。それでは知事お願いいたします。
小池都知事:皆さんこんばんは。それでは会見を始めさせていただきます。まず、昨日、新型コロナウイルスによって7名の都民の方がお亡くなりになられました。心からのご冥福をお祈りを申し上げたいと存じます。また都民の皆様には、この土曜日曜にも、外出の自粛にご協力をいただきました。様々な人流を見ましても、その効果を出ているかと思います。大変感謝申し上げます。しかしながら、残念ながら、都内の感染者数でございますが、一昨日土曜日に117名、そして昨日の日曜日は143名、そして今日でありますけれども、83名、と高水準での推移が続いておりまして、緊迫、逼迫した状況となっております。ちなみに、本日も50代以下が54名となっておりまして、20代、30代、40代が一番多いという流れになっております。
ま、こうした事態を受けまして、安倍首相、安倍総理は緊急事態宣言などについて、東京など7都府県、これを対象にして1か月程度とする方針を固められまして、諮問委員会に意見を求める旨を表明されました。で、今後、国が緊急事態宣言を行った場合に、これに併せて都は、緊急事態措置を行う必要がございます。法的な行為であります。でこのために、都民、そして事業者が適切に事前の準備を行えますように、本日都が実施を予定しております、緊急事態措置の案をここに事前に公表するものでございます。で、緊急事態措置の期間、実施すべき区域、実施内容は国が示す方針に則りまして、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づいて実施をすることとなります。そして今回、お示しする措置でありますが、都民の皆さんに対しての徹底的な外出の自粛を要請をいたします。そして事業者の皆様方に対しましては、施設の使用、イベントの制限などの要請をすることになります。で、今後実施する措置ですけれども、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の強化、これがまず何よりも重要。そして都民の皆様の命、健康を守る、もちろんこれが最大の目的であります。そして、生活、経済に及ぼす影響が最小となるように、都民の皆さんや事業者の皆様方にご協力を強くお願いをするものでございます。
また、今回の措置を実行性あるものにするためにも、国とも必要な連携をとって参りたいと思います。そして、ニューヨーク、ロンドン、パリなど、えー今、メディアに報道されておりますように、海外の諸都市では、都市封鎖いわゆるロックダウンということが行われているわけでございますが、えー、この東京におきましては、えー、移動の制限など強制的に、この宣言によって行うというものではありません。そして、人と人との接触をできる限り避けていただくというご趣旨、趣旨をですねご理解いただいて、適切な行動をお願いするものであります。もう一度言います。都市封鎖という形はございません。それから都民の皆様への要請についてはですね、詳しくこれから述べて参りたいと思います。まず何よりもですね、外出しないこと。これに尽きます。えー、そして、これまでも、都民の皆さんには、3つの密、密閉、密集、密接、この3つの密を避ける行動、そして週末の外出の自粛、さらに夜の飲食店での集団感染が多発しておりますので、夜間の外出の自粛などを要請して参ったところでございます。またやむを得ず外出される際にはですね、行列を作らないで人と人との間隔を約2m確保するようにお気をつけいただきたいと存じます。いわゆるソーシャルディスタンスと、社会的距離と言っているものであります。で今回の法律に基づく徹底した外出の自粛の要請でありますけれども、皆さんご自身を守るためです。そして家族を守るためです。大切な人を守るためです。そして私たちが生活するこの社会を守るためです。この趣旨、是非とも改めてご理解をいただきたいと存じます。
それから、一方でですね、食料品や医薬品など、生活必需品を購入するための外出であるとか、それから病院に通ってらっしゃるとか、こういったことについては、引き続き制限をしません。えー、このような生活必需品を販売する店舗への休業要請も行いません。えー、ですからこの点についてはですね、ぜひご安心いただいて、買いだめなど、厳に慎んで頂きたいと存じます。今日もスーパーに駆け込んだ方がいらっしゃるとの報道もございましたけど、そういうご心配はありませんので、普通にこの点については生活していただきたいと思います。えー、それから、あの、改めて申し上げますけれども、皆さんがご心配されている交通機関の運行については、えー、運休などを要請することはございませんので、性急な帰省などの移動、是非とも控えていただきたいと存じます。
それから、企業などにおきましては、おかれましては、業務を行う際には、えー、何度も申し上げておりますけれども、テレワークを活用して、できる限り在宅勤務を行うなど、通勤も最小限に留めていただきたいと存じます。それから2点目でありますけれど、施設、そしてイベントの主催者に対して、使用の制限や停止などを要請するという項目がございます。で施設の使用制限、停止に関します対象の施設でございますが、3つあります。基本的に休業を要請する施設。それから施設の種別によって、種類によって休業を要請する施設。それから3つ目が社会生活を維持する上で、必要な、必須な施設。この3つの類型といたしまして、それぞれの施設の特性に応じての対応をお願いすることになります。で具体的な施設の種類などにつきましては、あの、現在国と調整中であります。そして施設の種別に応じて、休業や感染防止措置などを要請していくこととなります。え、それから感染の拡大防止の要請に、休業または営業時間の短縮という形でご協力をいただく、中小、零細の事業者の皆様方、小人数の店舗の方々に対しましては、いわば感染拡大防止協力金のような仕組みを構築すべく、現在検討を進めているところであります。ここまでお伝えいたしました都の措置に対しての、都民そして事業者の方々の疑問、そして不安に応えるために、コールセンターを設けます。緊急事態措置相談センター。これを新たに設置を致しまして、相談体制を強化をしてまいります。
えー、それから、医療提供体制でございますけれども、えー、患者さんのですね、重症度に応じた、病床の確保を引き続き進めてまいります。そして、入院しておられる無症状の方や、軽症の方々には、一時的にお移りいただく宿泊施設での療養を開始をいたします。現時点で重篤、重症の方向けには100床。それから軽症、中等症の方に向けに900床。合計1000床確保を致しておりまして、今週末にはこれを合わせますと1700床。そして今後4000床の確保を目指して参ります。それから無症状と軽症の方にはですね、お移りいただくということを申し上げました。でこちらはですね、宿泊療養施設って呼んでおりますけれども、まず200室規模の東京駅のそばにあります、新大橋前にあります、東横インにご協力をいただきました。そして明日からの受け入れ開始となります。で、宿泊療養施設でございますけれども、今後1000室までの拡大を目指して参ります。更なる病床の確保、そして宿泊療養施設への円滑な移行をあわせて進めることによりまして、重症の方が病床を利用できる環境をしっかりと整えてまいります。え、都民の皆様方の、大切な人の命、健康、これは何物にも代えられないものでございます。
都はこれまでも医療体制の整備、 そして経済対策について、ま、補正予算を次々と組んで、えー、そして、進めてまいりました。そして事態の変化に迅速に対応して、矢継ぎ早に、施策も実行してきたところでございます。で、今般医療提供体制の強化などにかかる予算といたしまして、総額232億円、この補正予算を取りまとめまして、明日専決処分を行いますので、この点についても説明させていただきます。都内の患者さんが発生する状況が高水準で推移をしているということでございますので、原則として、6月までの医療提供体制の緊急整備ということになります。加えまして、学校の臨時休業への対応なども、ここに入ることになります。で、項目別にお話いたしますと、第一に外来診療体制の強化として8億円。これは新型コロナ外来の受入体制の強化につながります。それから第二に、民間検査機関など活用したPCR検査などの体制の充実で、こちらも8億円でございます。それから第三に、えー、患者さんのですね、受入体制の拡充で118億円。ま、入院を必要とする患者さんを確実に受け入れられるように、医療機関に対して、空床、空いているベットの確保料の補助になりまして、それによって合計4000床を確保するというものでございます。それからあの、医療供給体制が逼迫しているということから、都内に入院中の患者さんのうちですね、先ほどもありました無症状、軽症の方を受け入れるためのホテルなどの施設の確保、こちらの方も予算に計上いたしております。
それから第四にですね、重症患者に対応した医療体制の充実ということで、73億円。これはよく報道されておりますように、ECMOなどの整備の加速にあてていきます。第五に、学校臨時休業への対応での13億円の計上。これはですね、学童クラブを午前中から開所する場合に、それを運営する場合に、都独自に補助するなどの対応をはかるものでございます。看護師さんなどなさってる方々が、お子さんを預ける場などの確保ということにもつながります。それから第六番目、第六にですね、失業などに伴う住居を失った、住む場所を失った方々に、一時的に住宅などを提供するということで12億円を計上いたします。で今回この、ウィルスの影響でですね失業された方に、方々が、多数出ておられるということでございますが、そういう方々、住む場所も失ってしまうという方に、一時住宅などを提供するという内容になっております。えー、このようにですね、あの、都民の皆様のニーズを的確にとらえて、そして都の総力を挙げて取り組んでまいります。感染が抑えられるかどうか、でございますが、ここが一番重要なところになるわけでありますが、都民の皆さんの行動にかかっております。えー、都民の皆様方の行動によって、この感染が拡大を止めるのか否か。都民やそしてまた事業者の皆様方には今回この緊急事態措置の内容について、今、宣言が行われた後どのような形になるかということを、お話をさせていただきました。是非とも、この目的、そしてその内容につきまして、さらなる皆様方のご理解、ご協力を賜りたいと思います。そして都民が一丸となって、この国難をどうにか早期に乗り越えていきたい。皆さんのお力とともに、この首都、東京を守っていきたい。是非とも皆様方ご協力よろしく申し上げます。私からは以上です。
司会:それでは、ただ今より質疑に入ります。私のほうで指名させていただきますので、社名とお名前を名乗ってからご質問をお願いいたします。お願いします。じゃあ一番左のマスクの方。
小池都知事:みんなマスクしてる。
記者:緊急事態宣言後の都民への情報開示についてお聞きします。状況が違いますので一概に比較はできませんが、ニューヨーク州のクオモ知事は毎日会見を行っていますが、ネガティブな情報も一切包み隠さず開示していると評されております。知事は従前より情報公開の重要性を説いていらっしゃいますが、今回、この発令後の情報開示や会見の必要性についていかがお考えでしょうか。
小池都知事:ご承知のようにYouTubeなどを使いまして、今、都の情報を皆さんに届くように、SNSも通じましてお届けするようにしております。そこで毎日何が起こっているのか、数字であるとか、そしてまた情報をしっかり流すことによって、都民の皆さんの協力なしに、これは進まないんですね。そして外に行かずにおうちにいてねという、そのメッセージをできるだけ広く深くお届けしたいということから、今行っておりますライブ配信など、そしてまたこのような記者会見の場等々を通じまして、皆さんにしっかりと情報、プラスもマイナスもお伝えしていきたいと考えています。
記者:都内事業者の皆さまへと書かれた資料についてお伺いしたいんですが、一部商業施設等に休業を要請するとあります。これはおそらく不要不急でない施設だと思うんで、百貨店であったりショッピングモール、あと住宅等の展示場なんかが考えられるんですけど、今のところの知事のイメージをお聞かせ願えますでしょうか。
都職員:すいません、ただ今のところ、ここの表に示してあるとおり3類型に分けまして、それぞれの制限を果たそうというふうに考えております。今、お話にありました施設などは、施行例の中で定められている施設でございますので当然、検討対象になってくると思いますけれども、今後、45条の措置を行うかどうかについては国とも協議しながら決めていきたいというふうに考えております。
記者:2点あります。補正予算で先ほど知事が申し上げた感染拡大防止協力金の予算を計上していないのはなぜでしょうか。2点目、3月の3連休中の3月21日に、厚生省クラスター対策班が4月8日までに530人感染者が増えるという提言を都のほうにしておりました。ただ、この3連休中にその公表を都のほうではされずに、3連休が明けた3月23日、ちょうど安倍さんがオリンピックの延期を容認した直後ぐらいに公表して、で、3月25日になって知事はロックダウンについて言及した。その前日にはオリンピックの延期が正式決定されたという時系列だと思うんです。
なぜあの連休中、3月21日に厚労省クラスター対策班から感染者が増えるという情報が届いていたのであれば、今日のように夜に緊急会見を開いて、それを知らせなかった理由を教えてください。実際にはこの厚労省クラスター対策班の予測よりも感染者ははるかに上回るペースで増えてます。いったいその3連休中になぜ公表しなかったのか、あらためて教えてください。
小池都知事:まず補正予算。先ほどの感染防止の拡大防止協力金という考え方でありますけれども、これについては、あす、国のほうで経済対策をしっかり打ち出されるということでございます。より有効な手だてを都として、国プラスアルファの部分のところで打っていきたいと考えておりますので、今回、先ほど申し上げたのは先決予算で、医療の分と、それから派遣切りといいましょうか、職、失業される恐れのある方々に対してのセーフティネットということで急ぐものでございますので、先決という形を取らせていただいた。補正予算については4月15日をめどに編成をしているところでございます。
そして後半のお尋ねでございますが、クラスター班の皆さま方の熱心な予測でございますけれども、最初、1万7000という数字が出たり、その次、3000が出て、翌日、今度は300になっていたりと、大変数字が大きく揺れているところもございました。ただ、それも参考にさせていただきながら、やはりこれまでのさまざまの策を取ってきたわけでございます。オリンピックとの関係で、御紙においてはそういう論を展開されておられるのかもしれませんけど、それはまったく関係がございません。以上です。
記者:だから、なぜ公表されなかったかっていう理由はお答えになってないと思うんですけど。
小池都知事:いや、今申し上げたとおりです。
記者:数字がいろいろあったからってことですか。
小池都知事:今お答えしたとおりです。
記者:これはあしたからの都民の皆さんの生活に非常に関わってくる内容なので、ちょっと細かくお伺いしたいと思うんですが、この社会生活を維持する上で必要な施設ということで、飲食店というのが挙がってるんですが、都はこれまで夜の街のクラスターを拡大させないためにということで夜の外食の自粛などを求めていらっしゃいましたが、例えばどういった飲食店の場合は社会生活を維持する上で必要な施設とお考えで、どういう施設だと休業要請をしたりするものなのか、具体的にお願いします。
都職員:いまお尋ねの部分についてでございますが、片方で、施行例ではキャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、その他これに類する遊興施設というような形で、これまでわれわれが自粛を要請してまいりました接待を伴う飲食店等については、規定はされております。片方で、飲食店については生活に欠かせない施設として、またガイドライン等に規定されてるところでございまして、この区分けが、非常にグレーゾーンは確かにあると思っております。基本的には3密を形成するか否かとか、それから営業の形態とかで個別に判断していくことになろうと思いますけども、その点については今後、細かいところは詰めていきたいというふうに考えております。
記者:例えば夜間営業のみのいわゆる居酒屋ですとか、そういったところに対しては夜のクラスター感染拡大防止の観点で休業要請という方向なんでしょうか。
都職員:基本的にはそういうことも考えられると思ってますけども、詳細はこれからまた詰めていきたいというふうに思っています。
記者:あとすいません、もう1点。文教施設ということで学校などの休校要請とかも出ておりますけれど、例えば保育園というのはこれまでどおりの通常のやり方になっていくのか、それとも、例えばおうちで子供さんを見れる場合は少し登園もご検討いただきたいっていうふうな形になっていくのか、ここもちょっと働く親御さんたちにとって非常に大きいので、何らかの方向性をお答えいただけたらと思うんですが。
都職員:今おっしゃるとおり保育園の場合は、例えば1人親のご家庭ですとか、どうしても親御さまが働かれて子供が1人になってしまう、そういったお子さんは保育園で受け止めていく。また、今すごく注目される医療従事者の方々が子供を預けるところがないと、まさに働きに、現場に行けないということがございます。ですから、そういった方々に対するニーズはきちんと押さえた上で、ただ、さりとて、やはりその地域、地域の感染状況を見れば、例えば必ずメンテナンスしなきゃいけない方々の場合は押さえた上で、例えば若干縮小する、開園を縮小する、また、親御さまが今回の一連の動きの中で、例えばテレワーク等、在宅されてる場合はなるべくお子さまを自宅で見ていただければ、保育園のほうも規模を縮小していく。そういった検討はぜひしていただきたいということで、各園にはお伝えしてるところでございます。
記者:もう1点だけ、ごめんなさい。それでその保育園を縮小していただくためにはテレワークがやっぱり非常に重要になってくるかと思うんですけれど、これまでかなりテレワーク助成金にはたくさんの応募はありますが、だいたいどのぐらいテレワークをしてほしいとか、たぶん皆さん、会社の方々もどのぐらいをテレワークってなかなか線引きをするのは難しいとは思うんですけれど、感染拡大防止のためにはどういったイメージを持っておけばいいもんなんでしょうか。
都職員:勤務そのものは制限の対象にならないわけですけど、通勤についてはですね。ただ、外出の自粛を徹底してやりたいということでございますので当然、通勤についてもある程度、大胆にテレワーク等を活用して縮小していただきたいというお願いをしています。その数値的な割合については、これといった目安が今、国から示されているわけではないんですが、例えば西浦先生などは、8割程度縮小しないと終息に向かわないというようなお話もされております。そういったものを含めて大胆な形で要請できるかどうか、数字が出せるかどうかちょっと分かりませんけれども、要請をしていきたいというふうに考えております。
記者:知事にお伺いいたします。都民に対しての引き続きの外出自粛要請ということです。都はこれまでも2回、週末、外出自粛要請等々をしてきました。今回、緊急事態宣言があす出るとされておりますが、この法的拘束力、強制力がない中で、果たしてこれまでやってきた都の施策というか要請と、今回、同じく外出自粛の要請、果たしてどう実効性を持たせるのかというところと、あと緊急事態宣言、かねてより知事は、やはり早く出してほしいという思いを強くにじませていらしたんですが、あすにも出る予定ですが、この政府の判断、果たしてこのタイミング、適切だったのか、ちょっと遅かったのか、どういうふうに率直にお考えでしょうか。
小池都知事:あとのご質問からお答えいたしますと、こうやってあすにも発令というところまでまいりました。これで国と連携しながら、また、東京都だけではございません。今回指定された地域ということで、東京、そして神奈川、埼玉、千葉と、近隣の、毎日300万人の方々を送り出している県の皆さま方とも連携しながら進めることが、さらに国のバックアップとともにできるということは、これはやはり法的な裏付けといいましょうか、今回の特措法をもって進めていくことによって、私は国民の皆さんにも広く、また深くご理解いただけるものだというふうに思っております。何事も遅過ぎることはございませんし、こうやって都と、そして近隣の1都3県、国と連携しながら、これによって感染の防止、より一体感をもって進められるものだと、このように考えております。
記者:知事にお願いいたします。緊急事態措置などが出ると外で働かざるを得ない人たちとのコントラストがより鮮明になると思います。例えば物流に対してどうするのか。物流、大手だけじゃなくて中小をどうするのか。あるいはこの機会にメンテを進めていこうとする建築その他の人たち。こういう人たちはどうすればいいのか、どう行動していけばいいのかというところでメッセージをお願いいたします。
小池都知事:今回も、何を目的にしているかというと、新型コロナウイルスという、感染症という見えない、見えざる敵とどうやって戦っていくのかということでございます。そういう中で物流に関与しておられる方々、そしてまた建設に携わっておられる方々、それぞれ企業であるとか、ケース・バイ・ケースだとは思いますけれども、やはりまず感染症を拡大しないという観点からどうご協力いただけるかだと思います。一方で、ライフラインが止まってしまうようなことがありますと、これは本当に社会生活に大変なマイナスを講じてしまいますので、これらのことについて整理をさせていただいた上で、感染症をいかに拡大防止するかという、その1点で今回さまざまな整理もさせていただいたところでございます。そういった整理の下で深くご理解をいただければと思っております。
記者:休業要請の対象のことなんですけれども、今から詰めていくということですが、具体的にはどういうタイミングで実際に要請をなさるおつもりでしょうか。
都職員:具体的な施設名、種類については今、国と調整をしているところでございます。あすにも緊急事態宣言が出されるということでございますので、それに基本的には合わせて出せるように協議をしていきたいというふうに考えております。
記者:もう1つ、すいません。施設の使用制限の要請をなさるときには、要請の段階と指示の段階で施設名を出されますけれども、それでも従わなかった場合に、従わなかったということをまた公表するということはありますか。
都職員:現在の法の規定によれば、45条の2項による規定の公表というのは懲罰的な意味は持っていなくて、こういうところが要請の対象になっていますよということを公表するだけのことになっております。そもそも24条の9項に基づく要請と、45条の2項に基づく要請、それから指示というふうに3段階のステップを踏むことになっておりますので、まずは24条9項での要請が基本になると思っておりますが、そのあと45条による措置としての要請と公表を行い、それでも従わなかったときには指示による要請と公表を行うという、こういう段階で進めることになると思います。
記者:そのあとも従わなかった場合については。
都職員:現状、それ以上の措置というのはございません。
記者:今の質問に関連でお伺いします。24条のあと、45条の要請と指示の場合に、公表するのは特定の施設名を公表することでよろしいんでしょうか。
都職員:45条の公表につきましては、基本的に施設管理者等ということになっておるので、個別の氏名だという風に私どもとしては解釈をしておりますけども、これについては施設の数がかなり多くなるということもありますので、業態別にやることができないかどうかについても国と今、協議をしているところです。
記者:もう1点、すいません。具体的な使用制限の施設についてお伺いします。いわゆる3密の条件に当たるようなものにネットカフェというものがあると思うんですけれども、一方でネットカフェにはネットカフェ難民といわれて、そこに仕方なく住まわれてる方もいらっしゃると思います。実際にそういうところの使用を制限すると、そういう方たちの居場所というのがなくなってしまうという恐れがあると思うんですが、ネットカフェについては今回の使用制限の対象になりうるというふうに考えられるんでしょうか。
小池都知事:じゃあ私から。先ほど、あすの専決を行います予算232億円の中に12億円。12億でよろしかったかな。盛り込ませていただいております。これはまさしくご質問にありましたようなところで、実はもう寝泊まりもされておられるという方々、こういった方々が仮の住まいといいましょうか、滞在できる場所を確保するということを念頭に置いたものでございます。また、失業という、今そのような現状がある中において、失業が増えているという。これらのことで一時的な滞在場所を確保するという点での対応策でございます。おっしゃるご質問のとおりだと思っております。
記者:知事に1点、お願いします。今回の緊急事態措置、案ですけれども、まず外出とイベントの制限ということは現段階でなっていて、法律上では医療体制の強化でもいろいろできることがあったと思います。例えば臨時医療施設を開くとか、医療部署を買い上げたりとかっていうこともできる。いろいろできることはあると思うんですけれども、そういった領域での措置っていうのは、今後は何か考えていることはありますでしょうか。
小池都知事:今は何よりも、この感染症の拡大をいかにして防止をするかということで、ある全ての方策を求めながら進めていくことが必要だと思います。その際に国との連携ということも重要でございますので、今回のこの法的な措置というのは大変効果があると、このように考えております。
記者:小池都知事にお伺いいたします。今回、緊急事態宣言に伴う、法的根拠を持った要請という形なんですけれども、これ、つまり現状で感染者の拡大がちょっと止められなくなったために国に要請をしていたということだと思うんですけれども、ということは今、国が行っているクラスター対策、これが都の中ではやっぱりなかなかうまくいかなかったというご認識でしょうか。それに伴いまして、仮にこの自粛要請期間の間に感染者が減少したとしても、今後やはりこのパンデミックと戦う上では、もっともっと長期戦になるかと思います。その中で今後の戦略をどう考えていかなければということを、もうこの自粛期間中におそらく検討しなければならない問題だと思うんですけれども、その点について何かお考えあればお答えください。
小池都知事:いわゆる出口戦略の話かと思います。国は、また、これは世界中が現在ワクチンなど、治癒の方法について模索をしているところでございまして、まさしく国際競争の様相を呈しているかと思います。それが1点。それから、この感染が拡大をしているという点については、1つはやはりクラスターを見つけてそこから防いでいくという方法、それから人流をいかにして止め、そして減らし、そして接触を減らしていくか、いわゆる3密でございますけれども、この方法。そしてまた皆さんの、基本的には手洗いという一番原点に戻って、そのような皆さんの意識を高めていくなどなど、これらを総合的に進める以外には現在、見えざる敵であり、かつ具体的にこれが効きますというワクチンなどがない、この状況においては、それらのことを皆さま方にお願いをするということに尽きると思います。
これまでのところで皆さんにご協力いただいている部分が今後どのような形で出てくるのか、それらのことを見ながら、また、国とも連携しながらさまざまな方策を総力戦で進めていくということになろうかと思います。1日も早くこの感染を防止するためにも、皆さんにご協力いただく、そしてそれの国との連携でもって進めていくというのが明日からの予定されております緊急事態宣言、そしてそれに伴うさまざまな方策がこれからスタートするということであります。
記者:2点伺いたいんですけれども、まず1点目が、無症状者と、あとは軽症者のための宿泊療養のスペースを、まずは1000名分確保されているということなんですけれども、これを今後例えば増やしていく予定はあるんでしょうか。一時期、都内の感染者が2万人と予測も出ていたと思うんですが、こうしたことについて何か予定されていることがあれば教えてください。
2点目としては、先ほど12億円で失業に伴い住居を失った人に対するサポートを行っていくことは明示されていたと思うんですが、一方で先日、路上生活者の支援されている団体なんかが、生活保護の環境、無料宿泊所の環境が劣悪であることなどもお伝えしておりまして、そうした場所が感染源になるリスク等も指摘されていると思うんですが、それについて例えば、今回失業された方だけではなくて、そういった形で生活困窮の状態にあるような方たちに向けたサポートなども検討されていれば教えてください。
都職員:じゃあ、すみません。私のほうから2点のご質問お答えします。まず無症状、あと軽症者の方々の一時療養施設としての宿泊所でございます。当面、あすから200室規模のホテルを確保させていただいております。それと早急に、今の情勢を考えますと、1000室程度の規模までは、まずは押さえていこうというふうに考えています。その後の動きでございますが、これは病床確保とある意味パラレルの関係になります。先ほど知事のほうからご説明ありましたように、今週末、目途、一応1700床まで病床自体は確保していく。
それと実際、今病院が運営している中で軽症者が相当数を占めているということで、これを逆に、ちょっと言葉は悪いですが、外出しといいますか、宿泊所で受けることによって、病床のプラスの部分と、病床を空けるマイナスの部分、そこの枠を取っていこう、それによって重症者含め適切な医療提供をしていこう、こういったことを考えておりますので、必要に応じてその後、宿泊所を確保するかどうかはその時点かと思っております。それから2点目の、これは無料宿泊所のところが衛生環境で劣悪かどうか、これはまたいろいろ確認しなきゃいけないところがあると思うんですが、今回のことはあくまでも全体として、このコロナウイルスの関連の中で、お住まいを失ったといいますと、そうした方々に対しての措置でございます。そこになんらかの区別をつけることはできないのかなと思っています。既存の生活保護の仕組みと併せまして対応していければというふうに考えております。以上でございます。
記者:知事に伺えればと思います。先ほどもお話の中でやっぱり残念ながら拡大傾向にあるということをおっしゃっていて、総数も1116人で、入院している方も1000人を超えていて、都が今確保している病床数も約1000というお話で、大田区の特養のほうでも1日以上入院できない状態で、たぶん病床数は確保しているのかもしれないですけど、特養の中で留め置かれているという人もいるという状態だと聞いております。ここまで広がってしまったことについて、これまでの都の対策としてここが至らなかったとか、そういった部分があったらちょっと伺えたらなと思います。
小池都知事:感染症の拡大ということにつきましては、やはりこれまでも皆さま方にご協力をお願いしてまいったものでございますけれども、毎日300万人が他県からも流入をし、やはり首都というメガシティであることによる人と人との接点というのが大変多いと。それから、特にこのところクラスター班の皆さま方の分析でも、夜の街の接点から、そこから広がりがある。さらにはそこの広がりの検証っていいましょうか、それの後追いといいましょうか、それをするに至っても、感染がどのように広がったか、もしくはもらったかっていうのがなかなか分からないということで、このクラスター班の皆さま方のご指摘によって、接待を伴う夜の街と店ということでご指摘をいただいてまいりました。
そういったことから、やはりそのような広がりが特に大きいといわれているところをどうやって押さえていくのかという、広がりを押さえていくのかというのが1点。それから、皆さま方が、やはり外に行きたいというお子さまがいらっしゃったり、そういうことで外に行かれることもあろうかと思いますが、ここはもう外出を自粛していただきたいということで申し上げてきて、それについて理解してくださる方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃると。私はそれに関係していないわと、ウイルスにはまったく関係ないわというふうに感じておられる方々が、実はもはや人ごとではないということを知っていただくことが重要かとこのように思っております。
それから病床数でございますけれども、確かに人が、感染者の方々が増えているという事実がございます。それについて、どのように、どこの病院にどうやってという、そのような人の配置を、ベッドのやりくりとかそういうことを、これまでそれぞれの地域でやっていたのですが、これを、より調整ができるような、そういうシステムにも改善しつつありますし、またそれをやってらした方々も大変苦労を掛けておられるということで、システムをより介在していくことによって今後の状況を、少しでも現場の人たちの負担を減らすということも大きな観点だと思っております。さまざま学びながら、そしてまた皆さま方のご協力を得ながら、この難局を共に乗り越えていきたいと思っております。
司会:恐れ入りますが残り時間が少なくなりましたので、最後の1人でお願いいたします。じゃあ、どうぞ。
記者:休業を要請する施設について確認したいのですが、都の行動計画にある区分3の施設、例えば映画館だとかナイトクラブだとか、これは全て原則休業を要請するという考え方でよろしいのでしょうか。
都職員:行動計画で示しているものについては、旧来の新型インフルエンザを対象としているものでございますので、もう一度新しい観点から現在見直しの作業を進めていて、その上で国とも調整をしているところでございます。
記者;それは、原則としては今あるこの行動計画が基になっているという考え方でよろしいですか。
都職員:一番考える基となっているのは、この行動計画だということは確かだと思います。
司会:時間でございますので、これで終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。
以上 文字起こし㈱InStyle
ご自由にご活用ください。
但し、誤字脱字誤記載等、ご自身で確認をお願いします。