小池都知事:それでは緊急記者会見、始めさせていただきます。新型コロナウイルス感染症についての、今日の会見でございます。本日、今週火曜日に発表した新たなモニタリング項目につきまして、専門家の皆様方による分析について、初めての試行を行ったところでございます。新たなモニタリングでございますけれども、2つ柱があって、感染の状況とそれから医療提供体制、この2つの柱からなっております。この感染状況につきましては、まず項目として、新規陽性者数、それから新規陽性者における接触歴など不明者、調査中とよくいいますけれども、この状況、また医療提供体制につきましては、検査の陽性率や検査人数、そして入院患者数などを主な要素として設定をしております。さらにそれぞれに総括コメントを専門家の皆さま方から頂くこととしておりまして、そのコメントについては4段階で設定をされることとなりました。
で、専門家の皆様方からは、まず感染状況に関して、コメントを頂き、それは、接触歴などの不明者の増加人数が、このところの7日間移動平均で見ますと、27.1になっていると。増加比で申し上げますと、158.4。この状況がですね、仮に4週間継続した場合にどうなるか。これは、接触歴不明の新規陽性者が、約6倍程度に拡大をする可能性があるということなどから、4段階のうち3段階目にあたります、感染が拡大しつつあると思われる。これが総括コメントとしていただいたところでございます。感染が拡大しつつあると思われる。また2本目の柱でございますが、医療提供体制であります。重症患者数、減少しておりますけれども、昨日で10名。かなり低くなっておりますけれども、入院患者数は最近新しく陽性になった方々が増えていることもございまして、増加傾向にある。それから、医療スタッフを含めました病床の準備にはですね、相当な時間を要するということで、4段階のうち2段階目にあたります、体制強化の準備が必要と思われる、とのコメントを頂いたところでございます。
この、都と致しましては、これらの専門家の分析を踏まえまして、感染…、都としての考えでありますが、これらの専門家の皆様方の分析を踏まえて、感染拡大要警戒、この段階にあると認識をいたしております。都民の皆様、事業者の皆様と、このことについて是非意識を共有していただきたいと存じます。それからスライドでお示しをしておりますようにですね、この地域別、年代別で見てまいりますと、まず、あの、20代、30代の方々が約7割を占めております。そして感染場所でありますけれども、地域別に見ますと、新宿エリア、そして池袋エリアで多くの新規感染者が確認をされている状況でございます。
で、さらに感染経路別で見まして、こちらでありますけれども、いわゆる夜の街関連が約4割を占めております。これに加えて、最近ではですね、接待を伴う飲食店だけではございませんで、若年層の友人同士のパーティーであるとか、会食による感染も見られております。若年層の多くの方々、若い方々は、無自覚、無症状の場合が多い。そしてご本人が無自覚、無意識のうちに感染拡大をしているという恐れがあるとことが1点でございます。現時点ではですね、先日の会見でも申し上げましたように、ホテルを活用しました宿泊療養を含めまして、特に軽症の方々にお入りいただいてるわけでありますが、医療提供体制は十分確保されております。ただし、こうした専門家の分析を踏まえまして、都といたしましては、今後重症化しやすい高齢者層に感染が広がるなど、急速に感染者数が増加する可能性が否定ができないということから、より一層の警戒が必要であると認識をいたしております。
さらに今日の陽性者数、既にご案内の通り107人となっております。緊急事態宣言下で、5月2日に154人という数字が出ておりますけれども、2ヶ月ぶりに100人超えとなりました。その内訳でありますけれども、20代、30代の若者が、今日も多くなっております。それから、いわゆる夜の街関連の感染者が多いということ。この傾向はずっとこのところ変わっておりません。先ほど申し上げました通り、今後ですね、高齢者層に波及した場合には、感染拡大に拍車がかかる可能性、このことも否定できないわけでございます。で、都民の皆様には、夜の街、そして夜の繁華街に、の外出につきましてはですね、お控え頂きたいということで、特に今日お願いしたいこと。改めて、夜の街、要注意。特に新宿エリア、池袋エリアにおけます、ガイドラインをきっちりと遵守して頂いてるお店もございますので、それらを除きまして、夜の街には是非ともご注意を頂きたいと存じます。なお、この件につきましてはですね、特に1都3県でこの考えをまた認識を共有をいたしております。
そして接待を伴う飲食店など、3つの密、3密のリスクの高い施設にお出かけになった方々は、その中で体調の異変を感じたらですね、無理をしないで仕事を休む。それから医療機関に受診をしていただく。検査を受けていただくということを、ぜひ早めにしていただきたい。それから事業者の皆様へのお願いでございますが、引き続き、都、そして業界団体が作成しております感染拡大予防ガイドラインがございますが、これに基づいた感染防止策を再度徹底してお願いを申し上げます。特に接待を伴います飲食店の経営者の皆様、従業員の方々にぜひともPCR検査を受けるように強くお勧めをしていただきたいと存じます。
そしてまた、改めてのお願いでございますが、手洗いの徹底やマスクの着用、3つの密を避けた行動など、これらは新しい日常の基本になりますので、ぜひ自らを守り、感染をしない、させない、そのような行動をお取りいただきますように、改めてのお願いでございます。そしてまた、本日のこの緊急の記者会見には、モニタリングの分析にご尽力を賜りました東京都医師会副会長猪口先生、そして国立国際医療研究センターの大曲先生にもご出席をいただいているところでございます。改めて申し上げます。今の段階がどこにあるかということは、感染拡大要警戒ということでございます。都民の皆様、そして事業者の皆様方におかれましては、今、現在地はここにあるんだということを、是非とも共通の認識として、日々の行動、日々の活動、ご協力をお願いを申し上げたいと存じます。私からは以上でございます。
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